06 仏教的な心のあり方(4)アショーカ王

前回の記事で学んだ部分は有名なカーラーマ経に該当することでしたが、今回も有名なアショーカ王のことです。アショーカ王は初期仏教の時代の仏教が語られるときに頻繁に登場しますね。

ブッダの説いたことではありませんが、ラーフラ師はアショーカ王のあり方、言葉から仏教的な心のあり方を教えてくださっています。

では、ご一緒に学んでいきましょう。

仏教王アショーカ

まず、アショーカ王についての説明が次のように書かれています。

紀元前三世紀にインドを支配した偉大な仏教王アショーカは、この寛容と相互理解の崇高な手本に倣って(ならって)、広大な帝国内のすべての宗教を尊重し援助した。

こう、さらりと書いてありますが、自分が良いと思う宗教以外のすべての宗教も尊重して援助するという為政者は、歴史上、あまりいないように思いますがどうでしょうか。人民の掌握のために宗教を統一させようとする傾向のほうがありませんでしょうか。というより、宗教を人民の掌握のために利用する?

そして、ここに「この寛容と相互理解の崇高な手本にならって」とあります。アショーカ王はだれか何かにならって、こうしたということですね。そして、それはブッダのことで、具体的にはブッダに次のような逸話が紹介されています。

ブッダが許した思想の自由と寛容は、宗教史上驚くべきことである。

ニガンタ・ナータブッタが、カルマに関してブッダとは意見を異にしていた。あるとき彼は、弟子の一人で、裕福な在家信者であったウバーリをナーランダにいたブッダの許につかわし、論争を挑ませた。 ところがまったく予想に反して、論争の末にウバーリはブッダの意見が正しく、自分の師の説が間違っていることを確信した。 そこで彼は、ブッダに弟子入りを願い出た。

で、ブッダはどうしたかというと

ところがブッダは「あなたのように知られた人にとって、慎重に検討することはいいことだから」と言って、急いで決断せず、もう一度考え直すように促した。 ウバーリが再度弟子入りをこうと、ブッダは彼に、今まで師事した先生たちを従来通り尊敬し、支持するようにと促した(うながした)。

このようなブッダのあり方を手本としていたアショーカ王ということです。そして、今も現存している王の石碑の1つに付きのように記されているそうです。

人は、自らの宗教のみを信奉して、他の宗教を誹謗することがあってはならない。そうではなくて、他の宗教も敬わねばならない。 そうすることにより、自らの宗教を成長させることになるだけではなく、他の宗教にも奉仕することになる。そうしなければ、自らの宗教に墓穴を掘り、他の宗教を害することになる。 他の宗教を誹謗するものは、自らの宗教に対する信心から、「自分の宗教を称えよう」と思ってそうする。だが実際には、そうすることで自らの宗教をより深刻に害している。 それゆえに、和合こそが望ましい。誰もが、他の人々が信奉する教えを聴こう、聴くようにしよう。

仏教王アショーカのこの石碑文を紹介して、ラーフラ師は次のように書いています。

この共感的相互理解の精神は、今日、宗教の分野に限らず、他の分野においても適用されるべきである、と付け加えておこう。

そして

この寛容と相互理解の精神は、仏教の最初からそのもっとも大切な思想の一つである。

いかなるかたちの、いかなる口実の下の暴力も、ブッダの教えに背くものである。

ありがとうございました。

生きとし生けるものが幸せでありますように。

ではまた次回。

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