コーチングとは
コーチングは現状を改善するものです。そして、コーチングを受ける人(クライアントと言います)とコーチングコーチとの会話でそれを進めていきます。
同じように会話をして現状を改善するものにカウンセリングやコンサルティングやティーチングがありますが、コーチングはこれらとの違いを知るとどういものかわかりやすいです。
参考に定義はどうか紹介すると、いろいろに定義されていますが、例えば国際コーチング連盟日本支部(ICF)は次のように定義しています。
コーチングとは、思考を刺激し続ける創造的なプロセスを通して、クライアントが自身の可能性を公私において最大化させるように、コーチとクライアントのパートナー関係を築くことである。
(転載:国際コーチング連盟日本支部公式HP)
少しわかりやすくすると
- (会話を通じて、クライアントの)思考を刺激し続ける創造的なプロセスを通して
- クライアント(自身)が自身の可能性を公私において最大化させるように
- パートナー関係を築くことです。
コーチングは常にクライアントが主体・主役
コーチングもカウンセリングも、コンサルティング、ティーチングもパートナー関係ではあります。ただ、同じパートナー関係でも、コーチングとカウンセリングは常にクライアントが主体・主役であるのと比較して、コンサルティングやティーチングはそれがあいまいです。
ティーチングやコンサルティングはティチャーやコンサルタントが「教える」形をとります。
今は、ティーチャー、コンサルタントもコーチングを学んでコーチング的な接し方をする人もいるようになりましたが、ティーチング、コンサルティング自体はティーチャー、コンサルタントが知識や解決法を教えたり、アドバイスします。
例えば、絵を描きたい、描けるようになりたいと思っているとき

ティーチングは、ティーチャーが描き方を教え、ティーチャーが描いたものを評価・判断してアドバイスし、また教えてとします。そして例えば学校の先生によっては「そんな描き方はダメ」「どうして〇〇がそんな色になっているの、おかしいでしょう」等と指導したりします。
コンサルティングは、コンサルタントが今の絵や描き方を調査・分析して評価・判断して、理想はこうだとして問題点を提示して、解決法を提案します。
2つはティーチャー、コンサルタントがもっている答えありきでクライアントに接しています。
コーチングのコーチは支援者、伴走者
いっぽうコーチングは答えを持っているのも、答えを実現する方法を見つけるのもクライアントであるという考え方で、コーチはそれを気づく、見つけるのを助けます。
コーチはパートナーとしてクライアントと一緒に目標を達成しようと、クライアントが気づけるように行動できるように支援し伴走しています。
コーチングでは、コーチはクライアントの支援者・伴走者として
- 会話のコミュニケーションによりクライアントの思考を刺激し続ける創造的なプロセスを通して
- クライアント自身が自身の可能性を公私において最大化するようにします
答えを「教えてほしい」という人は面倒に思うかもしれませんが、自分が本当に求めていることは自分自身の中に答えがあります。自分が本当に描きたい絵は自分だけが知っています。誰かが正しいと思っている絵ではなく。
そして、答えや方法を自分で気づく、探す、見つけるというプロセスがあるのとないのでは、モチベーション、やる気も違います。そのプロセスで大切なことを気づいたり見つけることもあります。コーチはそうできるように関わります。
コーチングは本心に気づけて本心から行動できる
ティーチングもコンサルティングももちろん有効なものです。ただコーチングは、クライアントが自分自身が自分の本心をより動かせる点で、本心として良くなりたい目標を質を高く達成できる確率が高くなります。
例えば、絵を描けるようになりたいと思っていた人が、実は絵を描けるようになりたいのは本当の本心ではなくて、自分を表現したいということがあって、それで絵をと考えるようになっていることもあります。目的はそうなのが手段に心が行ってしまっていた。
コーチングでコーチと会話をしていると、自分の本心に気づいて、本来の目的に立ち戻れて、その目的を実現するには自分は本心でどうしたいのか、何をしたいのかに気づき、そのためにはどうしたらよいかに気づき、実現のための行動をできるようにもなります。

目的と手段を取り違えることはよくあることです。
例えばお金がたくさんほしいのはどうして? 幸せになるのが目的なはずが、いつのまにか幸せになるという目的はどこかに行ってしまって、お金を儲けることにだけにとらわれるようになってしまって、どんどん幸せから遠ざかってしまう…
また、目的・手段はそのままで、自分の可能性を低く狭く思うようになっていて行動できないこともありますが、コーチングは本心でこれをかなえたいと思うようになり、可能性を広げて進めるようになり、目的をかなえられるようになります。
ポジティブ・前向きになれるコーチング
では、コーチングとカウンセリングの違いは? 過去・現在・未来、カウンセリングは現在の状況の改善を目標にして過去から現在のことを扱います。コーチングは未来に良い状況をかなえることを目標にして現在を改善します。
同じ現状を良くするのでも、アブローチのポイントが違って、コーチングは前向きなアプローチです。前を見て、その状況になるためにと現状を変えるようにします。カウンセリングは、現在こうなのは過去から現在までの自分がこうだから。それを変えて現状を変えるようにします。
メンタル系のコーチングでも、例えば自尊感情が低くなっているとき、どうな状況になること、どのような自分になることが理想なのか、願いなのか目標を明確にして、そのために今どうしたらという流れになります。

コーチングは前向き、ポジティブに暮らせるようになれます。将来の状況をより良くすることが目標であれば、コーチングが適しています。
弊社のコーチングはカウンセリング手法も活用
ただ現在の改善したい状況が、メンタル面で、例えば大きなトラウマなどの影響がある場合はカウンセリングからのアプローチが適しています。
弊社・ヒューマンパワーアップはカウンセリングもできます。ですから、お話をお聴きしてメンタルの影響が大きい場合はカウンセリングをお勧めします。
なお、コーチングでもカウンセリングのノウハウを活用します。前向きな姿勢で活かすとコーチングに有効なものがあり、いっそう的確な気づき、改善行動が可能になります。
コーチングを受ける3つのメリット
ここまで説明したことのまとめも含めて、3つのメリットを説明します。
メリット1 本心と可能性拡大の気づきを得られる
自分が本当は望んでいないことに悩んだり力を注いでいたらもったいないです。コーチングは自分の本心に気づき、本心が望む状況を目標にできます。本心で望んでいる、望んでいることだと強く気づければ、そのための取組みにも力が入ります。継続もしやすくなります。
また、本心で望んでいるのに停滞しているのももったいないです。可能性を実現するために、これまでしていなかったこと、すべきだったこと、できることなどにも気づけるようになれます。
メリット2 気づきが行動変容を起こす
メリット1のことから、行動する意欲が高まるので、行動をできる可能性が高くなります。
そして、コーチングでは一歩一歩、着実に行動できるような気づきも得られるように支援してもらえます。今すぐできること、今すぐしたほうが良いことというレベルでの気づきも得られるので行動を現実に起こしやすくなれます。
行動できない場合の原因に気づき、そのことを本心からかなえたいことのために変える行動も可能になります。
メリット3 いつも味方の心強い人生の伴走者ができる
良きコーチは、クライアントの常に味方です。自分の抱えている問題や思い、家族、知人、職場の人には言えないこともコーチに話せます。日常の心強いパートナーになります。
コーチはじっくりと話を聴いて、怠惰になったり、後ろ向きにならなように、ポジティブに前向きに進めるように支援してくれます。
日々、様々な出来事、ストレス、葛藤があります。コーチはそれらを乗り越えて、より良い状況、状態を継続的にかなえる伴走者になります。