慈悲の瞑想の本来の方法(全文付)と取組み方・注意点を解説

このページでは、慈悲の瞑想のやり方・取組み方を正しく安全に効果を得られるように、間違えの多い注意点についてふれながら説明します。

慈悲の瞑想も関連のあるマインドフルネスの瞑想も、本来のものと違うやり方・取組み方のものが出てきたり、不正確に教えられるようになっています。

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慈悲の瞑想の瞑想としての種類

この理解が基本として大事です。

やり方の根本としてきちんとすべきことは、まず慈悲の瞑想は、仏教の集中の瞑想のサマタ瞑想の1つだということです。多くの場合この点があいまいにされています。

仏教の瞑想は大別すると、集中の瞑想のサマタ瞑想と気づきの瞑想のヴィパッサナー瞑想になります。

注意:慈悲の瞑想は「サマタ瞑想」

集中の瞑想・サマタ瞑想は一つのものや一つのすることに集中する瞑想です。呼吸集中の瞑想がよく知られていますが、呼吸集中瞑想ならば呼吸をしていることに集中をし続けます。

そうして集中することによって意図的な思考を離れます。スポーツ選手がゾーンに入ると言いますが集中が高まるとそのようになります。

慈悲の瞑想は坐る瞑想のように坐って慈悲の文章を心の中や声に出して唱え、文と文を唱えることに集中して、文を1行1行しっかり念じながら唱えます。

意図的に意識を変化させようとするものではない

文の内容についていろいろ想像したりするのではなく、ただ文に集中して唱えます。

本来の慈悲の文章でも異質の文章によっても、意図的、作為的に現在の意識の持ち方を意図的に変えようとするやり方がされていることがありますが、それは本来の慈悲の瞑想のやり方とは違います。

意図することなく文を集中して唱えることで、意識はおのずと変わってきます。

他者の言葉に意識誘導されてするものではない

また、慈悲の瞑想だと言って、他者が文を声を出して言い、その誘導によって文のように意識を変えていきながら取組むやり方がされていることがありますが、本来の慈悲の瞑想でそうすることはありません。

慈悲の瞑想は誘導瞑想ではありません。他の人と一緒にする場合、代表の人が文を声を出して唱えることはしますが、それに続いてそれぞれの人が同じ文をそれぞれ唱えます。

慈悲の瞑想で唱える文章

どんな文を唱えるとよいか。

慈悲の瞑想はテーラワーダ仏教または上座部仏教と言われるスリランカやミャンマーなどに伝わってきた仏教で実践されてきたものです。

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ですから、本来の慈悲の瞑想ができるようにテーラワーダ・上座部仏教系の文を2種類紹介します。

瑞雲の講座では5種類紹介していますが、ここではそのうちの2種類を紹介します。

チャンミェ・サヤドーの文章

チャンミェ・サヤドーは、テーラワーダ・上座部仏教のミャンマーの代表的なサヤドー、大長老です。

私が修行した寺院の大長老で、もっとも標準的なウィパッサナー瞑想を見出したマハーシ・サヤドーの高弟です。

次の文章になります。

  • すべての生命が幸せで安穏でありますように
  • すべての生命が憎しみや敵意から逃れられますように
  • すべての生命が病気や危険から逃れられますように
  • すべての生命が心と身体の苦しみから逃れられますように

スマナサーラ長老の文章(全文)

日本に長年おられるスリランカ僧のテーラワーダ・上座部仏教の僧のアルボムッレ・スマナサーラ長老が提唱している文章です。

まず「私」を主語にして自分自身に対して次の慈悲の文を唱えます。

  • 私が幸せでありますように
  • 私の悩み苦しみがなくなりますように
  • 私の願いごとがかなえられますように
  • 私に悟りの光が現れますように
  • 私が幸せでありますように

続いて、この7行を主語を「私の親しい人々」「生きとし生けるもの」に変えて唱えます。

次に、上部4行を主語を「私の嫌いな人々」「私を嫌っている人々」に変えて唱えます。

終わりに「生きとし生けるものが幸せでありますように」と3回唱えます。

なお、広く知られている文章ですが、実は「願いごとがかなえられますように」と個人の願望の実現を願っていて筋違いという批判もあります。

また、この文を唱えていて「私を主語にして唱えることが最も大事」という説明がネットなどにあります。それについては次の関連記事を参考にしてください。

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慈悲の瞑想の取組み方

そして、慈悲の瞑想の本当の効果を得るためには、こういうやり方の慈悲の瞑想にどのように取組んだらよいのか。

ネットなどには慈悲の瞑想の効果がすごく書かれていることがあり、慈悲の瞑想だけ取組んで効果がないという人がおられますが、それは当然です。

本来の慈悲の瞑想を守り実践してきたテーラワーダ・上座部仏教では慈悲の瞑想だけしか取組まないということはありません。

慈悲の瞑想だけではなく瞑想の組み合わせ

もともと慈悲の瞑想は本来のマインドフルネス瞑想の気づきの瞑想のヴィパッサナー瞑想とセットのようなもので、効果は両方に取組むことで着実になります。

ですから、慈悲の瞑想だけでなく、本来のマインドフルネス瞑想の気づきの瞑想のヴィパッサナー瞑想、またはヴィパッサナー瞑想のやり方にきちんと準拠していの近年のマイントフルネス瞑想の気づきの瞑想も共に取組みましょう。

ぞれぞれ別に取組んだり、一緒にするときは、まず慈悲の瞑想をして、続けてマインドフルネス瞑想をします。

日常の慈悲の心がけ、行為も

また、慈悲の瞑想をして脳が変わったから効果が実証されたというように言われていることもありますが、かえって利己的・独善的になる場合もあるという研究結果もあります。

瞑想は、普段の日常の心がけや在り方も大事なことで、それもあって、正しい方向での効果が得られるものです。

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