慈悲の瞑想の本当の効果と、それを得るための本当の方法

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瑞雲のブログ

慈悲の瞑想は確かにすごい効果があります。素晴らしい効果があります。私は本場で修行もした者として保証します。

でも、それはネットなどでよく流れているようなことより、もっと地に足のついたことのほうが大切であり、その効果を得るためには条件・方法があります。

何でもそうですが流行すると人々が飛びつきそうに効果があると言われるようになります。それも簡単に手に入るというように。慈悲の瞑想も例外ではありません。マインドフルネス瞑想もそうです。

そして、そういう情報にひかれて取組んでみたけれど効果が得られないと悩む人がいる…という実態があります。私の瞑想の講座を見つけて受講される方々もそういう人が少なくありません。

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たとえば、次のような効果があると紹介されています。

  • 感情のコントロールが上手くなる
  • 共感力が高くなる。人間関係が円滑になる
  • アンチエイジング
  • うつ症状が改善される

など、科学的に数週間程度で実証されたとしている情報もかなり紹介されています。

感情のコントロールが上手くなれるのは、瞑想の種類として、慈悲の瞑想ではなくて、マインドフルネス瞑想ならば気づきの瞑想のほうのはずです。

そして、記事をいろいろ冷静に読むと、共感力は脳の部位が活性化したということだったり、アンチエイジングは実験者数が少ない、再現性、どれだけの人に実際に効果があるかというと疑問な情報です。

共感力は、よく探すと、もともと他者に思いやりの気持ちがあった人は共感力が高まるが、ない人・薄い人は共感力が下がったという研究報告があります。後でお話ししますが慈悲の瞑想だけではだめなのです。

そして、私は20年ほど前にうつ病を経験して克服してカウンセラーになり、瞑想指導者になりましたが、うつ病の人に慈悲の瞑想をすることはお勧めしません。リスクがありますし、瞑想をするならばもっとよい取組みがあります。

慈悲の瞑想の本来的な効果

脳科学での実証も良いのかもしれませんが、脳の変化が実質的な生き方・あり方としてまで現れるかというとそうではない場合もあります。

瞑想を修行やトレーニングして実直に取組んでいる人は、それよりも、実質的に自分に現われる変化で効果を実感して、良いもの、良いことだと理解しています。

慈悲の瞑想は、2500年以上の前からされてきた仏教の瞑想で、本来の効果はずっと次のように言われてきていて、そうです。

慈悲の瞑想の瞑想の種類としての効果

まず慈悲の瞑想は、瞑想の種類としては、瞑想中に心が静まり集中が増す集中瞑想のサマタ瞑想という瞑想法の1つです。サマタ瞑想には40のやり方があります。

ですから、慈悲の瞑想をするとそのときに心が静まり集中が高まる効果があります。しっかりと取組むとかなり高まるようになり、その効果が持続されるようにもなってきます。

そのため、仏教では古来、普段、心が乱れがちになったらするよう指導されたり、気づきの瞑想・ヴィパッサナー瞑想とともに心を静め集中をするためにその前にしたりします。

慈悲の文章を唱えることによる効果

そして、慈悲の瞑想は慈悲の文章を唱えることを繰り返します。そうすることで慈悲的な自己暗示の効果があります。

しかし、慈悲の瞑想で自己暗示だけで、慈悲・思いやりの心、言動が、普段、当たり前に発現できるようになるわけではありません。これは後で詳しくお話しします。

お釈迦様も説いていた慈悲の瞑想の効果

上記の効果とともに、慈悲の瞑想はお釈迦様が生きていたときから取組まれているもので、お釈迦様は十大弟子で息子のラーフラに次のように効果を言ったと大ラーフラ教誡経に書かれています。

  • どんな憎しみも消えてしまう。
  • どんな残虐性も消えてしまう。
  • どんな不満も消えてしまう。
  • どんな怒りも消えてしまう。

また、パーリ仏典 増支部経典 十一集 第二臆念品 十六『慈』に、お釈迦様は次の11の利益があると語ったとも書かれています。

  • 安眠できる
  • 安らかに目覚める
  • いい夢を見る
  • 人に愛される
  • 天人や動物に愛される
  • 天人に守られる
  • 火・毒・武器などの外界の危険から守られる
  • 心が喜びに満ち溢れ、澄み渡る
  • 肌の色艶が輝き澄み渡る
  • 安らかに往生する
  • 幸福に生まれ変わる

慈悲の瞑想はすごい効果です。こんな効果があります。

でも、慈悲の瞑想をするだけでこういう効果が得られるのではないです。こういう効果を得るためには次の条件があります。重要です。

慈悲の瞑想のすごい効果を得るための方法

3点あります。

本来の慈悲の瞑想のやり方に取組む

当たり前のことですが、慈悲の瞑想は本来とは違うやり方のものもそうだと言って、指導され、されていることがあります。

詳しくは別の関連記事で説明していますが、本来のものでないものをして本来の効果は望めないのは当然です。

そして、そういうものには危険やリスクもあり状態が悪くなっている人もいますので注意が必要です。

<関連記事>

瞑想を合わせて取組む必要がある

上記の瞑想の種類でふれましたが、慈悲の瞑想は、古来、根本のマインドフルネス瞑想の気づきの瞑想・ヴィパッサナー瞑想とともに取組みます。

近年のマインドフルネス瞑想の原点はヴィパッサナー瞑想の応用ですので、ヴィパッサナー瞑想のやり方にきちんと準拠していれば、近年のマインドフルネス瞑想でもいいです。

そうではないものもありますのでご注意ください。

脳科学の研究でも

私は瞑想をして効果を得るのに脳科学を出してくる必要性をほとんど感じないのですが

脳科学の研究で、慈悲の瞑想をすると、慈悲に関わる脳の島という部位が「活性化」するという研究報告があります。

マインドフルネス瞑想、慈悲の瞑想と脳

また、サラ・レイザー博士などにより、ヴィパッサナー瞑想、ヴィパッサナー瞑想のやり方に準拠したマインドフルネス瞑想に取組み続けると、次のような「脳の変化」があると実証されています。

脳の思いやりや優しさ、慈悲などつかさどる「側頭頭頂接合部が大きく」なり、闘争や迷走反応を起こす「扁桃体の灰白質が減少する」など

つまり、慈悲の瞑想とヴィパッサナー瞑想やヴィパッサナー瞑想の要素のあるマインドフルネス瞑想をともにすると

慈悲の瞑想で慈悲に関わる脳の部分が活性化し、ヴィパッサナー瞑想による脳の変化で慈悲的な脳に変わり、思いやり、慈悲の意識状態になったり活動はできるようになります。

ですから、現代においてマインドフルネス瞑想と慈悲の瞑想をする人が増えていることは喜ばしいことです。ただ両方とも適切な瞑想方法、取組み方でないと意味がありません。

日常のあり方も合わせて取組む必要がある

そして、次のことが重要です。瞑想をするだけでなくて、正しい方向の効果になるように取り組む必要があることがあります。

仏教は人が苦悩し続けることから解放されて安心・幸福に暮らせるようになるためのノウハウですが、ノウハウは戒(かい)定(じょう)慧(え)のセットになっています。

定が主に瞑想で、本来のマインドフルネス、慈悲の瞑想などが含まれています。戒は日ごろの心がけ・行ないの在り方です。慧は物ごとについての智慧です。

単に瞑想をするとマインドフルネス瞑想や慈悲の瞑想で逆に利己的・独断的になる人がいるという研究報告がありますが、戒があるのはそうなることを防ぎ、正しい方向に効果が出るようになるためでもあります。

日ごろの心がけ、言動も大事

私たちは日常の思考や態度や言動は、脳の機能的にそうなっていても具体的にそうできるというわけではありません。そうできるようになる意識的な心がけ、振る舞いの繰り返しが必要です。

意識的に思いやり、慈悲ではない心でいること、言動は避けるようにして、意識的に思いやり、慈悲の心がけ、言動をするようにしていくことが必要です。

このことをどのようにしたらよいかは、次の関連記事を参考にしてみてください。

<関連記事>

まとめ

以上、説明したように、慈悲の瞑想には素晴らしい、すごい効果があります。その効果は「慈悲の瞑想をすれば」というのではなくて、合わせてする必要があることがあります。

その一つは、ふだんの日常のあり方。そして、もう一つは慈悲の瞑想以外の瞑想にも取組むことです。

マインドフルネスであることも大事

私たちは慈悲とは逆の思考、言動もしてしまいます。ですから慈悲の心や言動でいて、よい日常、人生を送るには、自分の思考や言動を自覚できる習性と力があることが大事です。

マインドフルネスでいることが大事です。マインドフルネスは、日常で自分の思考や感情、言動に気づけて自覚できる習性・力が働いている状態です。

このことからも慈悲の瞑想と共に、本来のマインドフルネス瞑想のヴィパッサナー瞑想か、ヴィパッサナー瞑想のやり方に準拠したマインドフルネス瞑想に取組むことも大事です。

さらに「マインドフルネス」でいられる人になることは、生きることにとても大きなプラスになります。

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禅僧として坐禅を修行、ヴィパッサナー瞑想を日本でゴエンカ式を習得、本場ミャンマーでマハーシ式を修行、近年の心理系、ビジネス系のマインドフルネス瞑想も習得した最高の瞑想指導者から、いつでも学べる特別な瞑想の講座。入門編は無料公開中

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