マインドフルネス瞑想:疑問と回答

 正しくマインドフルネス瞑想を身につけていただけるように、マインドフルネスについて、マインドフルネス瞑想の習い方などについて、疑問と回答という形でお答えしています。

 疑問・回答は、随時追加しています。

マインドフルネス瞑想のやり方・方法について

Q:1回の瞑想はどの位の時間をしたらいいですか

 禅の坐禅は、1回を40分間とすることが多いですが、一般の人たちに40分間は難しいことと思います。瞑想をはじめたばかりのときは、なおさら難しいと思います。心の不調がある人は、慣れるまでは長めの時間はさけたほうが良いです。

 3分など短い時間で効果があるという情報や本が出回るようになりました。1分でも3分でしたほうが良いです。でも、短い時間で効果があるようになるためには、他に長めの時間を取組んでいる必要が実はあるのが本当のところです。

 はじめは5分、10分と短めの時間からはじめて、しだいに20分、30分と長めの時間を目指すと良いです。時間に余裕のある日には1時間、2時間と取組みましょう。

本来のマインドフルネスの瞑想方法の取組み時間

 マインドフルネス瞑想が効果があると認められて広まるようになった現代版のマインドフルネス瞑想のはじまりのマインドフルネスストレス低減法は、8週間クリニックに通いながら習得していていきますが、やはり短い時間はメインではありません。

 本来のマインドフルネスの瞑想法のヴィパッサナー瞑想のセンターは、日本にもありますが、はじめて行っても1時間動かないことに取組むことになります。ミャンマーなどの修行センターでは、1時間は当たり前、3時間、4時間と座り続ける人もいます。

長めの時間のマインドフルネス瞑想をする意義

 はじめは長い時間のマインドフルネス瞑想をするのは難しいものです。当然のことです。

 でも、その難しい状態に自分を置くことによって起きてくる自分の状態があり、そのことに気づくことでなければ開発できない気づきの力、瞑想の力があります。そうして、高い気づく力、集中の力の瞑想力がつきます。それは短い時間ばかりしているのでは得られない力です。

 そして、長めの時間に取組む努力、取組んだ結果がもたらす気づきの能力、集中の能力が、日ごろの短い時間の取組みの力になります。

Q:マインドフルネス瞑想は禅がルーツですか

 「マインドフルネス瞑想は禅がルーツ」、日本に禅があることから「マインドフルネス瞑想は日本に逆輸入」と言っている人がいます。

 こういう言い方だと、禅が親でマインドフルネス瞑想が子、禅のほうが上位のような印象がありますが、これは間違いです。私と同じ禅僧でもこのように言っている人もいますが、残念な間違いです。

 マインドフルネス瞑想は仏教の瞑想が元になっていて、確かに禅的な部分はありますが、それ以上に重要なのはテーラワーダ仏教で実践されてきたヴィパッサナー瞑想の部分で、この部分が抜けていたらマインドフルネス瞑想としては成り立ちません。

 禅とヴィパッサナー瞑想は取組み方が違います。詳しくはこちらの記事をお読みください。

Q:呼吸に集中する瞑想と同じですか、違いますか

 呼吸に集中する瞑想だけでは、マインドフルネス瞑想とは言えません。

 マインドフルネス瞑想を呼吸に集中する瞑想や呼吸に集中することと説明していることが多いですが、呼吸に集中する集中瞑想はマインドフルネス瞑想の一部で、マインドフルネス瞑想は集中瞑想より気づきの瞑想のヴィパッサナー瞑想がメインです。

 ヴィパッサナー瞑想では、呼吸に集中するのではなくて、呼吸ごとの息が皮膚に触れる感覚や、呼吸によって動く体に注意をむけることなどを瞑想の助けとして、体と現れてくる心身の現象に気づき自覚化していくことをしていきます。

Q:今ここに注意すればマインドフルネスなのに瞑想は必要ですか

 必要です。さらに、マインドフルネス瞑想でも、自分の外の物やことに対して「今ここに注意をする」ようにすればマインドフルネス瞑想としているケースもありますが、厳密にはそうではありません。

 なぜなら、その注意をする自分は脳の自動反応・自動思考を持っていて自動的に無意識に判断をしているからです。本当のマインドフルネスになるには脳の自動反応・自動思考にも気づけるようになる取組み、脳の自動反応、自動思考をクリアにする取組みが必要です。その取組みになるのが正しいマインドフルネス瞑想です。

 本当のマインドフルネスな人、あるがままの真実を観れる人になって「今ここの瞬間」にいられて「あるがまま」を正しくわかるようになるためにマインドフルネス瞑想に取組みます。そうなれる方法のマインドフルネス瞑想をしていくことが大事です。

Q:魔境が怖いのですがどうしたらいいですか

 瞑想中に現れる強い幻想や心身の快感などにより、自分を特別な人間、特殊な能力があると思い込んでしまうようなことなどを「魔境におちる」と言います。次の2つの点に注意すれば大丈夫です。

  • まず、正しい情報を得ること。「魔境」というと特別なことのようですが、マインドフルネス瞑想に取組んでいたら自然な進展として心身に起きるようになることです。
  • そして、本来、マインドフルネス瞑想は指導してくれる人がいてするものです。魔境と言われるような状態になったときは、正しく進んでいかれるサポートしてもらいます。

マインドフルネス瞑想を習うセミナーや講座について

Q:姿勢や体を矯正することは必要ですか

 マインドフルネス瞑想をするには正しい呼吸ができるようになる体になる必要があると特殊な体操をさせているセミナーなどがあるようですが、マインドフルネス瞑想を取組むにあたって、そのような必要はありません。

 たとえば事故にあい首と手以外は動かなくなった人で、マインドフルネス瞑想の元のヴィパッサナー瞑想に取組んで、とても高い気づきの能力、瞑想力、悟りを得た有名な人がいます。カンポンさんという方です。素晴らしい方です。

 マインドフルネス瞑想は普通に呼吸をして、姿勢がくずれる、呼吸が乱れるということにも、そのまま気づくようにする瞑想です。

Q:アロマや自律訓練法などを一緒に習う必要はありますか

 高額なマインドフルネス瞑想の講師資格が取れるいう講座で、アロマや自律訓練法などに多くの時間がさかれていると聞いたことがあります。

 アロマや自律訓練法などとマインドフルネス瞑想はまったく関係がありません。

マインドフルネス瞑想は、あくまでも自然にしていて集中できるようになること、自然にしていて自分に現れることに気づけるようになることを目指すものです。そのためにそのように瞑想します。人為的な臭いは使う必要はありませんし使わないほうが良いです。

自律訓練法は、私・瑞雲信人も企業などでストレスやメンタルヘルスの研修の講師をしていたときに研修内で受講者に教えていましたが、マインドフルネス瞑想とはまったく違うものです。

というより、自律訓練法は意図的に体をコントロールするもので、マインドフルネス瞑想とは真逆のものですから、マインドフルネス瞑想を習得する弊害になりかねません。

Q:マインドフルネスにヨガは必ず必要ですか

ヨガは必須ではありません。マインドフルネス瞑想のもとである禅もヴィパッサナー瞑想もヨガではありません。

ジョン・カバットジン教授が禅とヴィパッサナー瞑想を元にストレス軽減を目的に現代版のマインドフルネス瞑想「マインドフルネスストレス低減法」を編み出しました。それが広まって、現代のマインドフルネス瞑想のブームになりました。

そのマインドフルネスストレス低減法の方法の中にヨガがあることから「ヨガ=マインドフルネス瞑想」のようにしている人や場所がありますが、マインドフルネスストレス低減法も、ヨガを利用してヴィパッサナー瞑想をしています。

単なるヨガだけでは、そもそのもマインドフルネス瞑想とは違います。

Q:禅の坐禅とは違いますか

違います。日本の僧侶で、同じようなものとしている人、目的が違うだけでやり方は同じとしている人が少なくないですが違います。

私・瑞雲信人は、曹洞宗の禅僧ですが、曹洞宗のホームページでも「禅の坐禅は目的を持たないもので、マインドフルネス瞑想は目的をもってするものでから違う」と説明していて、高名な僧侶もそのようなことを拾ているのは残念です。

禅僧として禅の坐禅をしてきて、そして、マインドフルネス瞑想に欠かせないヴィパッサナー瞑想を本場のミャンマーで修行して、私ははっきりとそのやり方の違い、現れてくること、変化・効果の違いを体験しています。

禅の坐禅は集中瞑想で、マインドフルネス瞑想は気づきの瞑想です。禅の坐禅の取組みだけでは、気づきの瞑想にはなりませんし、マインドフルネス瞑想としての効果は得られません。

また、マインドフルネス瞑想を禅の坐禅でよく言われる「調身・調息・調心」と説明しているケースがありますが、これも誤りです。

気づきの瞑想のマインドフルネス瞑想は姿勢を良くしてすることはありますが、禅のように厳密な姿勢をしたり、意図的に息や心を調えるものではありません。

ヴィパッサナー瞑想の要素がしったかりと入ったマインドフルネス瞑想法に取組んでいると、坐る瞑想時に体がゆれたり、のけぞったりするなどの状態が現れることがありますが、マインドフルネス瞑想はそれを意図的に正すのではなく、そのまま気づくようにする瞑想です。

Q:どのくらいの時間や期間でできるようになりますか

どれほどマインドフルネス瞑想ができるようになりたいのか、どのレベルの瞑想法までできるようになりたいのかによって答えは変わります。

数時間の単発のセミナーで納得することも自由です。数時間ずつ数日でも自由です。でも、本当はマインドフルネス瞑想は段階的に瞑想法をレベルアップして瞑想力を高めていくものです。ですから、それなりの期間がかかるものです。

さらに、どれくらいの時間を瞑想に取組める人か、瞑想力は人それぞれにつく時間や期間が異なるものですから、一概にこうと言えるものではありません。

ですから、マインドフルネス瞑想を教えてもらう場合は、自分の進むペース、自分が瞑想力がついていくペースに合わせて学べて、指導してくれるところを選ぶことが良いです。