魔境や禅病という坐禅やマインドフルネス瞑想の危険性を誤解していませんか?
マインドフルネス瞑想の流行が進むにつれてインターネットに多くの情報があふれるようになり、危険性に関する情報も書かれるようになり、その中に「魔境(まきょう)」「禅病」を見かけるようになりました。
プラスの情報ばかりでなく危険性も知られるようになることは良いことです。ただしネットには実際を知らずに書かれている記事も多いので注意が必要です。アクセス目当てで注意をひくために危険性を記事のタイトルや内容にしているケースもなくはありません。
危険性は、どういうことか、どうしたら良いかを正しく知り、リスク管理することが大切です。魔境や禅病は言葉の感じからは怖いことのようですが、瞑想の適切な習得のし方をしてれば心配ありません。
魔境とは
魔境(まきょう)は、前ページの瞑想難民のタイプ6に関係があります。
魔境は、瞑想をしているとき、頭の中に光が見えたり、神や仏の姿が見えたり、光の輪で体が包まれるような感覚になったり、体が浮き上がっていくような感覚になったりなどなど不可思議な現象を体験することを言います。私もいろいろと体験しましたが体験する内容は人それぞれです。
魔境というと悪いことのようですが、こういうことが現れること自体は瞑想の取組みを続けていれば誰でも体験する可能性があります。瞑想は脳を変化させますから、このようなことがあります。
魔境は「落ちる」と問題
ちなみにインターネットに「本場に行って瞑想を体験した、数日で足がジンジンしてきた、エルネギーが…自分はすごい!」というようなことが書かれているのを見ましたが、この程度は魔境ではありません。歩く瞑想など瞑想で普段とは違う姿勢や行動をすれば体に起きるような普通のことです。
ただ、問題は魔境やこういう経験も含めて、自分を特別な人間と思ったり悟った等々と考えるようになることです。それを魔境の場合は魔境に「落ちる」と言います。
魔境に落ちると瞑想の上達が進まなくなり、ごう慢にもなるなどの危険性があります。
禅病とは
禅病(ぜんびょう)は統合失調症や鬱のような心の病や痔ろうなどの体の病になる状態で、もともとはひたすらひたすら何日も何日も坐禅を続けた昔の高僧がなったようなことを言います。
例えば、江戸時代の禅の臨済宗の中興の祖と言われる白隠(はくいん)さんがなりました。白隠さんは、師僧の息道上人の看病と厳しく修行をしすぎたことで、今でいう神経症や心身症の状態の禅病となり肺結核も同時に患いました。それを「軟酥(なんそ)の法」という方法で治しました。
そして特に「禅病が…」ということと関係なく、マインドフルネス瞑想は心身が不調になることがあるものです。程度や状態の違いはありますがほとんどの人に何らかの不調は現れます。危険性を回避するにはそう認識していることが必要です。
魔境、禅病の対策、瞑想の取組みの基本
魔境に落ちると危険性があり、心身の不調も適切な対処をしなければ危険です。
マインドフルネス瞑想はどうも安易に取組まれたり、教えられている傾向がありますが、心と体に影響するものですから適切な習得のし方があります。瞑想難民についてで学んだとおりです。
瞑想の習得に重要なサポート
そうでなくても瞑想は同じ瞑想に取組んでも人それぞれ、その時々に違う状況になり課題が生じます。それに適切に対処しなければきちんとは上達はできず効果も得られません。
そして、適切な対処の判断は、きちんと判断・指導できる人でないとできません。私もミャンマーの修行中に魔境、心身の不調も経験して、サヤドー(長老)に導いていただけて乗り越えられて、いっそう高い力をつけることができました。
ですから、ある程度しっかり技術と力がつくまでは指導力のある人のサポートを受けられることが必要です。そうすれば魔境も心身の不調も瞑想をする対象としても使えて瞑想の力がいっそうつくことが可能です。
瑞雲の講座もいつでもサポート指導を受けられるようになっています。
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