あなたは「何を言いたいのか、よくわからない」と言われたことはありますか?
一生懸命話したのに、伝わらない。誤解されたり、途中でさえぎられたり……。そんな経験があるなら、伝え方の「順番」や「構成」を見直すことが、改善の鍵になるかもしれません。
このセッションでは、わかりやすく、簡潔に、相手に伝える技術として有名なPREP法(プレップ法)を学びます。
PREP法とは?
PREP法とは、話の順番や構造を整える伝え方の技術です。
- P=結論:まず、言いたいことをはっきり述べる
- R=理由:その理由や背景を説明する
- E=具体例:実例・具体的なケースを加える
- P=再主張:最後にもう一度、結論を繰り返す
たとえば、こんなふうになります:
- 「私は、◯◯だと思います(結論)」
- 「なぜなら、△△だからです(理由)」
- 「実際に□□という経験があります(具体例)」
- 「だから、やはり◯◯が大事だと思います(再主張)」
首長が明確で、話の軸がぶれず、相手にも理解されやすい形です。
PREP法を使った例文
例1:職場で意見を伝えるとき
- 私は、この企画を再検討した方がいいと思います。
- なぜなら、現状の内容では顧客のニーズに合っていないと感じるからです。
- 先月のアンケート結果にも、使いにくいという声が多くありました。
- だから、一度立ち止まって見直すことが必要だと思います。
例2:日常のお願い
- 私は、出かける前に一言声をかけてくれると嬉しいです。
- なぜなら、急にいなくなると少し不安になるからです。
- こないだも気づいたらいなくて、びっくりしました。
- だから、ひとことだけでも知らせてくれると助かります。
PREP法を使うメリット
- 明確な構造:話が「論理的に」整理され、説得力が増す
- 要点が伝わる:結論が先にあるため、聞き手が混乱しない
- 誤解されにくい:具体例を交えることで、共感や納得を得やすい
- 短時間でも効果的:短く話すときでもポイントを押さえられる
プレゼン・会議・相談・交渉・日常会話…、あらゆる場面で使える汎用性の高い技術です。

PREP法で話してみよう
次のテーマのうち、1つ選んでPREP法で短く書いてみてください。
- 最近感じた「嬉しかったこと」
- 日常で「お願いしたいこと」
- 「こういう考え方が大切だと思う」こと
【 記入枠 】
- P(結論)→
- R(理由)→
- E(具体例)→
- P(再主張)→
できたら声に出して読んでみましょう。自然に伝わる感覚があるかチェック。

伝え方を少し工夫するだけで、「伝わらない」から「届く」へと、表現は進化します。PREP法はそのためのわかりやすさのレシピです。
次回は、これまでのアサーション、アイメッセージ、PREP法を統合して、人に向けて要求を伝えることに挑戦する「ミニ・プレゼンテーション実践」に取り組みます。