今回は、「実生活の中で感情を実際に表現してみる」ことにチャレンジします。
それは、小さな一歩かもしれません。でもその一歩が、あなた自身の感情の扱い方に深い自信を育ててくれるはずです。
感情は「実感の中で」しか学べない
本や講座で知識を学ぶことも大切ですが、感情は「実際に感じ、伝えた体験」を通してしか「腑に落ちる」ことはありません。
だからこそ、このセッションでは、日常生活で感情を言葉にする体験をしてみることを大切にします。
こんな場面で「感情を伝える」実践をしてみよう
たとえば、次のようなシーンで、次のような感情の伝え方をしてみましょう。
- 家族に感謝を伝える:「いつもありがとう。助かってるよ」
- 友人とのやりとりで心が動いたとき:「その言葉、すごくうれしかった」
- パートナーとのすれ違いの後:実はちょっと寂しかった」
- 職場でモヤモヤしたとき:「正直、驚きと戸惑いを感じた」
無理に大きなことをしようとせず、「ちょっと勇気がいるけど、やってみようかなと思えること」を選びましょう。

あなたの「感情表現チャレンジプラン」
ステップ1.実践するテーマを決めよう
「どんな感情を」「誰に」「どんなふうに伝えてみるか」を下のように書き出します。
- 感情の種類:(例:うれしさ・怒り・不安・安心・感謝)
- 相手:(例:家族、同僚、友人、自分自身でも可)
- 伝え方:(例:直接言葉で/LINEで/メモで)
ステップ2.実践してみた結果をふり返る
- 実際にどう伝えましたか?
- 相手の反応はどうでしたか?
- 自分の中でどんな感情の変化がありましたか?
- 学んだこと、気づいたことは何でしたか?
伝えたかどうか以上に、「伝えようと意識したこと」が大きな一歩です。
ミニサポート:伝えるのが不安なときは…
もし不安が大きいときは、次のような選択肢もあります。
- 「自分に対して」感情を伝える(例:「今、私は不安なんだな」と独り言で)
- 「書くことで整理してみる」(感情を紙に書き出してみる)
- 「まずは誰かに話して相談する」(感情表現の前段階として)
表現は「誰かに届ける」だけでなく、「自分自身と向き合う手段」でもあります。

感情を伝えることは、あなた自身と他者の間に、あたたかくて誠実な橋をかけること。その一歩一歩が、自分を信頼する感覚を育て、周りとのつながりをやさしく、深く変えていきます。
次のセッションは、このステップ全体の学びを統合するセッション ― 感情を味方にした関係づくりへに進みます。