人との関係は、つながるときも離れるときも、その人なりの背景や事情があり感情の揺れがあります。
そしてそれらは、けして「失敗」や「成功」といった単純な枠ではくくれません。
むしろ、どんな関係も、あなたにとって大切な経験だったと受けとめることが、これからのプラスの人間関係の選び方、つながり方の指針になります。
終わった関係も、続いている関係も、すべてがあなたを育ててきたのです。

あなたの、これからの人間関係の選び方、つながり方の指針のために、振り返りのワークを、次の順でしてみましょう。
1 終わらせた(または自然と終わった)関係をふり返る
思い出せる範囲で、以下の問いに答えてみましょう。
- あなたがこれまでに終えた関係の中で、印象に残っているものはありますか?
- その関係は、どんな理由・経緯で終わったのでしょうか?
- 終えたあと、あなたの中にどんな感情が残りましたか?
- 今ふり返ってみて、「よい終わり方だった」と思えますか? それとも、まだ整理できていない感情がありますか?
この問いを通して、あなたなりのこれまでの別れ、手放し方の特徴や傾向に気づくことができます。
2 続けている関係を見直す
次に、今も続いている関係について、以下のように考えてみましょう。
- あなたが「これからも大切にしたい」と思っている関係は誰とのものですか?
- その関係を続けていく上で、今どんな工夫や努力をしていますか?
- その関係で、「距離を見直したい」と感じているものはありませんか?
- あなたにとって、関係を続ける上で最も大切にしたい価値観は何ですか?
この問いは、あなたの人間関係の「方向性」や「優先順位」を明確にするための問いです。
3 自分の関係スタイルに気づく
これまでの問いを振り返ってみて、あなたはどのようなときに関係を続け、どのようなときに手放す選択をしてきたでしょうか。
- 無理をしがちなタイプか?
- 適切に距離をとれるタイプか?
- 関係を終わらせるのが苦手なタイプか?
- 逆に、関係を切りすぎてしまう傾向はないか?
ここで大切なのは、自分をジャッジすることではなく、傾向に「気づく」ことです。その気づきが、これからの関係において、より柔軟で誠実な選択を可能にしてくれます。

どんなに誠実に関係を築いても、いつかは別れが来ることもあります。そして、どんなに距離を感じる相手でも、つながり続けたい気持ちが残ることもあります。
関係の終わりも続け方も、どちらもあなたの人間関係力の一部です。正解はありません。大切なのは、関係へのあなたの意識的な気づき、そして心から納得できる選択をできているかどうかです。