心の健康を点検する

メンタルの現在地をチェックしよう

自分の「心の調子」を見える化する大切さ

体の健康は、発熱や痛みなどでわかりやすく知らせてくれます。でも、心の不調は、気づきにくく、つい後回しにしてしまいがちです。

心が疲れているときのサインは──小さな違和感、不安、イライラ、無気力、焦り、そして「なんとなく元気がない」という形で現れます。

この講義では、心のコンディションを簡単なチェックリストで点検し、「今のわたしの心の状態」を客観的に把握していきます。ここで得た気づきが、次のセルフケアの出発点になります。

メンタルセルフチェック

以下の項目に直感で答えてみましょう。

過去2週間のあなたの状態をふりかえって「当てはまることが幾つあるか」数えてみましょう。

  1. 朝起きるとき、気力がわかないことが多い
  2. 理由もなくイライラすることが増えた
  3. 楽しいと感じることが減った
  4. 人と会うのが億劫だと感じる
  5. 些細なことで自己嫌悪に陥ることがある
  6. 眠れない、または眠りが浅い日が多い
  7. 食欲が落ちたり、逆に食べ過ぎたりする
  8. 身体のだるさや疲れがとれにくい
  9. 何をしても楽しくない、虚しさを感じる
  10. 「どうせ自分なんて」と思うことがある

チェック結果をふりかえろう

チェックが3個以上ある方:

心が少し疲れているサインが出ています。今の自分を責めるのではなく、「疲れているんだな」と受け止めるところから始めましょう。

チェックが6個以上ある方:

かなり心のエネルギーが落ちている可能性があります。無理をせず、しっかりと自分を労わる時間をつくりましょう。必要に応じて、専門家への相談も視野に入れてください。

心のコンディションに「良い・悪い」はない

ここで大切なのは、心の状態に「良い」「悪い」とラベルを貼らないことです。

たとえば、疲れているときは、「回復が必要な時期」なのです。不安が強いときは、「今、安心感を必要としている心のサイン」かもしれません。

心が発している小さなサインに気づき、受け止めることそのものが、セルフケアの第一歩です。

今のわたしを一言で表すと?

この講義をふりかえって、今の自分を一言で表してみましょう。

たとえば──

  • 「疲れてるなぁ」
  • 「がんばりすぎたかも」
  • 「少し休みたい」
  • 「意外と大丈夫かも」

どんな言葉でも大丈夫。それが、今のあなたの、ありのままの心の声です。