~ ダメなわたしへの優しいまなざし
なぜ、私たちは自分を責めてしまうのか?
- ちょっとした失敗を、何度も思い出してしまう
- 人の期待に応えられなかったとき、自分を責めてしまう
- 「こんな自分じゃダメだ」と、何度も自分を否定してしまう
こんなふうに、私たちはときに、他人よりも厳しく、自分自身を追い込んでしまいます。
それは、怠けているからでも、弱いからでもありません。多くの場合、「もっとよくなりたい」「期待に応えたい」「愛されたい」そんな切実な願いが、裏側にあるのです。
自分を責める心は、かつて、あなたが「がんばらなければ愛されない」「完璧でなければ認められない」と、どこかで思い込んでしまった、心のクセかもしれません。
自分を責めるクセは、「変えられる」
責めるクセがあっても、大丈夫です。それに気づき、優しいまなざしで受け止めることができれば、少しずつ変わっていきます。
この講義では、「自分を責めたくなったときに、自分をほぐしてあげる方法」を練習していきます。

責めてしまった自分を振り返る
最近、自分を責めた場面をひとつ思い出してみてください。
- どんなできごとだったでしょう?
- どんな言葉で自分を責めていたでしょう?
- そのとき、本当はどんな気持ちだったでしょう?
たとえば──
できごと | 自分を責めた言葉 | 本当の気持ち |
---|---|---|
ミスをした | 「なんでこんなこともできないんだ」 | 不安だった、がっかりさせたくなかった |
ポイントは、「責める言葉の奥に隠れている、本当の感情」に気づくこと。
責めることは、自分を守ろうとする一種の「防衛反応」でもあります。
自分への言葉を、優しく書き換えてみる
今度は、そのとき自分にかけてあげたかった言葉を考えてみましょう。
- 「こんなときもあるよ」
- 「がんばったよね」
- 「不安になるのは当然だよ」
- 「それでも、あなたには価値があるよ」
自分を責める代わりに、優しく声をかけてあげる。
これは最初はぎこちなくても、続けるうちに、少しずつ「内なる優しい声」が育っていきます。
責める心に気づいたら、「ありがとう」と伝えよう
自分を責める心は、あなたを苦しめるものでもありますが、同時に、「もっとよくなりたい」「愛されたい」と願う、
あなたの純粋な心の表れでもあります。
だから、責める心に気づいたら、こう言ってあげてください。
「教えてくれて、ありがとう」
「もう、そんなに厳しくしなくても大丈夫だよ」
優しさは、外からもらうものではなく、まずは自分自身に向けて育てていくものです。

- 自分を責める心の裏には「愛されたい」「認められたい」という願いがある
- 責めるクセに気づき、本当の気持ちに寄り添おう
- 責めたくなったときは、自分にやさしい言葉をかけてあげよう