小さなころのわたしに手紙を書く

心の奥にいる「小さなわたし」、インナーチャイルドと出会う

誰の心の中にも、 かつて子どもだった頃の「小さなわたし」がいます。

  • 純粋に笑っていた
  • 小さなことで傷ついていた
  • 誰かに認められたくてがんばっていた
  • ただ、愛されたかった

その存在を、心理学では「インナーチャイルド」と呼ぶこともあります。

大人になるにつれて、忙しさやプレッシャーの中で、その「小さなわたし」の声は聞こえにくくなっていきます。でも、今も静かに、あなたの心の奥で、「わたしを見て」「わたしの声を聞いて」と呼びかけ続けています。

なぜ「小さな自分」に手紙を書くのか?

  • 自分でも気づいていなかった感情にふれるため
  • 抑えてきた悲しみや寂しさをやさしく癒すため
  • 「今のわたし」と「昔のわたし」をつなぐため

過去に感じたけれど、言葉にできなかった気持ち。理解してもらえなかった想い。そんなものを、今のあなたが受けとめることができるとしたら──

それは、あなた自身に対する最高の癒しのプロセスになります。

小さなころのわたしに手紙を書く

静かな場所で、少しだけ目を閉じて、思い出してみましょう。

  • あなたが5歳〜10歳くらいだった頃の「小さなわたし」は、どんな子でしたか?
  • どんな表情をしていましたか?
  • どんなことに喜び、どんなことで悲しんでいたでしょう?

思い浮かんだら、その「小さなわたし」に、手紙を書いてみてください。

【 手紙のヒント 】

  • 今、そばに行って、そっと話しかけるつもりで
  • 「あなたは悪くなかったよ」と伝えてもいい
  • 「ずっと一緒にいるよ」と励ましてもいい
  • 「がんばってきたね」と抱きしめるような気持ちで

書き方に正解はありません。あなたの心に湧いてくる言葉を、そのまま書きましょう。

手紙を書くときに大切なこと

  • 「今のわたし」が、「小さなわたし」を責めない
  • 感じた感情をそのまま受けとめる
  • 涙が出たら、そのままでいい
  • 途中で止まっても、自分を責めない

これは、あなた自身をやさしく抱きしめるための手紙です。時間をかけてもいい。少しずつでも大丈夫。あなたのペースで、「小さなわたし」と出会ってください。

出会い直すことが、癒しと成長につながる

小さなころのあなたは、完璧である必要なんてなかったし、がんばり続ける必要もなかった。

そのことに今、気づいてあげることができたら──きっと、今のあなた自身にも、もっとやさしくなれるはずです。

過去を癒すことは、未来に向かう力を取り戻すことでもあります。


  • 心の奥には、今も「小さなわたし」が生きている
  • 手紙を書くことで、忘れられていた感情にやさしくふれる
  • 自分自身への最大の癒しは、過去の自分を受けとめることから始まる