人称を変えて観てみる

私たちは通常、自分側ばかりにいて「私」という一人称で自分や他者、物事・状況を観て、感じたり判断したり反応しています。

なので、同じ自分のこと、相手のこと、こと・状況を、二人称(相手)、三人称(第三者)と人称を変えて、その眼になって観てみると一人称とは違ったように見えます。

同じ出来事や状況の様子を、自分の眼ではなく、相手の眼で見るように、第三者の眼で見るように眺めてみて、相手や第三者になったように、出来事や状況を感じたり考えてみるようにします。

実際にあなたが関係が難しいと思っている人について、次の3つの人称で観ることをしてみてノートに書いてみましょう。

一人称、二人称、三人称と順に一つずつ次のようにします。

一人称

  1. 目をつぶり、あなたとその人が一緒にいる状況を思い浮かべます。
  1. あなたの眼で観て、その相手や状況をどう感じているでしょう、思っているでしょう。
  1. 感じていること、思っていることを目をあけてノートに書きます。

二人称

自分以外の人称で観るときは自分よがりにならずに、その人称の人になったようにして状況を眺めて感じたり思うように心かげます。

  1. 目をつぶり、あなたとその人が一緒にいる状況を思い浮かべます。
  1. 相手の眼で観て、あなたやその状況をどう感じるでしょう、思うでしょう。
  1. 感じているだろう、思っているだろうということを目をあけてノートに書きます。

三人称

  1. 目をつぶり、あなたとその人が一緒にいる状況を思い浮かべます。
  1. 第三者の眼で観て、あなたと相手、その状況をどう感じるでしょう、思うでしょう。
  1. 感じているだろう、思っているだろうということを目をあけてノートに書きます。

例えば、お子さんが自分の言うことを聞かないと思っていた人が、このワークで、お子さんは自分に言いたいことがあるのに言えないと感じている、第三者の人にも自分が話し過ぎでお子さんが言いたいことを我慢しているように感じられていると気がつきました。

そして、お子さんが言いたいことを話せるよう、傾聴の方法を学んでお子さんとその方法でコミュニケーションするようになると関係は全く違うものになりました。その人もお子さんも変わりました。