ビリーフに気づく

心の奥に隠れている「人生の前提」を見つける

『ビリーフ(Belief)』とは、「自分はこういう存在だ」「世界はこういうものだ」という、心の奥に根づいている思い込みや信念のことです。

ビリーフは

  • 物心ついたころの経験
  • 親や周囲の人から受け取ったメッセージ
  • 社会や文化の影響

などを通じて、自分でも気づかないうちに形成されます。

ビリーフが心に与える影響

私たちの思考や感情、行動の多くは、この「ビリーフ」に基づいて動いています。

たとえば──

このように、ビリーフは心の「フィルター」となって、現実の感じ方そのものを歪めてしまうことがあるのです。

そして──

  • どれだけ周囲が励ましても
  • どれだけ状況が改善しても

ビリーフが変わらない限り、本人の中では「変わった」と感じられない場合もあります。だからこそ、ビリーフに気づき、やさしく問い直していくことが大切なのです。

ビリーフに気づくと、選択肢が広がる

ビリーフは、私たちの心の「設計図」のようなもの。でも、一度できたビリーフも、「気づくこと」で書き換えることができます。

ビリーフに気づくと──

  • それに支配されずに、違う考え方や行動を選べるようになる
  • もっと自分を自由に生きることができる

「自分を縛っていたのは、自分の深い思い込みだった」そう気づけたとき、心に大きな変化が起こり始めます。

わたしのビリーフを探してみよう

次の質問に、素直な気持ちで答えてみましょう。

  1. あなたが無意識に繰り返している思考パターンは?
  2. その奥には、どんな「前提」や「決めつけ」が隠れていそうですか?
    (例:「私は○○な存在」「世界は○○な場所」)

【 例 】

最初はうまく言葉にできなくてもかまいません。

心の奥にある「なんとなくの感じ」を大切にして書き出してみましょう。

ビリーフは、かつて自分を守ってくれたもの

最後に、忘れないでほしいことがあります。あなたのビリーフは、もともとあなたを守るために生まれたものだった、ということです。

  • 傷つかないように
  • 愛されるために
  • 受け入れられるために

子どものころのあなたにとって、それは「必要なルール」だったのかもしれません。

だから、たとえ今の自分を縛るビリーフだったとしても、「よくここまでがんばってきたね」と、感謝してあげることがとても大切です。

そこから、新しいビリーフを育てる準備が始まります。


  • ビリーフとは、心の奥にある「深い思い込み」や「人生の前提」
  • ビリーフに気づくと、自動思考や感情の源が見えてくる
  • 気づくことから、新しい自由な生き方への扉が開く