〜 心に柔らかさと広がりを取り戻すために
誰でも──失敗したとき、うまくいかないとき、誰かに否定されたと感じたとき、無意識にネガティブな思考に引き込まれてしまうものです。
でもその
ネガティブな思考にただ飲み込まれるのではなく「ちょっと立ち止まって、問いかける」
という習慣を持つだけで、心の流れをやさしく変えることができます。
5つの質問で思考をやさしく整理しよう
ここでは、ネガティブ思考から抜け出すための、シンプルで効果的な「5つの質問」をご紹介します。
この5つの問いを自分に投げかけることで
- 思考の偏りに気づき
- 感情に飲み込まれず
- 心の柔軟さを取り戻すことができます。
① それは事実?それとも解釈?
最初に、「今考えていることは、本当に起こった事実?」「それとも、私がそう解釈しているだけ?」と問いかけます。
② その考えは100%正しい?例外はない?
次に、「本当にいつもそうだろうか?」「一度も違ったことはなかった?」と、白黒思考や過剰な一般化をやさしくチェックします。
③ その考えは今の自分にとって役立っている?
考え方に正しい・間違いはありませんが、「その考えを持ち続けることは、今の自分を助けている?」と問いかけます。苦しみを強めているなら、別の考え方に変えてもいいのです。
④ 他にどんな見方ができる?
リフレーミングの考え方をここでも応用します。
- 「もしかしたら違う理由があるかもしれない」
- 「別のストーリーがあるとしたら?」
自分で「選べる見方」を増やしていくことで、心は柔らかくなります。
⑤ この出来事を、未来のわたしはどう見るだろう?
時間軸を変えることで、「未来から今を眺める視点」を持ちます。
- 5年後、10年後のわたしから見たら、どう思うだろう?
- あのときの経験があったからこそ、今がある──そんなふうに思えるかもしれません。

5つの質問でネガティブ思考を整理しよう
最近、ネガティブに陥った出来事を思い出して、この5つの質問を使って思考を整理してみましょう。
【 ワーク記入例 】
質問 | 自分への答え |
---|---|
それは事実?それとも解釈? | 「嫌われた」は私の解釈だったかも |
その考えは100%正しい?例外はない? | いい関係だったときもあった |
その考えは役に立っている? | 落ち込むだけで何も変わらない |
他にどんな見方ができる? | 相手が忙しいだけかもしれない |
未来のわたしはどう見る? | 「あのとき気にしすぎてたな」と思うかも |
質問は「自分を責める」ためではない
この5つの質問は、自分を責めたり、無理にポジティブになろうとするためのものではありません。
「今の自分に、もう少し自由を与える」ためのものです。
やさしく、あたたかく、問いかけてあげましょう。

- ネガティブ思考は自然な反応。でも「問いかけ」で巻き込まれにくくできる
- 上手に自分への質問を使うことで、心に柔らかさと広がりを取り戻せる
- 思考の整理は、感情の安定につながる