~ 自分への語りかけを「やさしく力強く」変える
厳しい声の代わりに「優しい声」を育てる
前の講義で、私たちの中に「厳しい声(内なる批判者)」が存在することを学びました。
ここからは、その厳しい声に振り回される代わりに、優しく、力強い自己対話を育てていきます。
自己対話とは?
自己対話とは、自分の心の中で、自分自身にかけている言葉のこと
- 失敗したとき
- 落ち込んだとき
- チャレンジしようとするとき
どんな言葉を自分にかけるかで、その後の行動や感情は大きく変わっていきます。
「自己対話」が心に与える影響
自己対話が厳しいと──
- 自信をなくし、挑戦する力が萎える
- 落ち込みやすく、回復が遅くなる
- 他人の評価に過敏になる
自己対話が優しく力強いと──
- 失敗しても立ち直る力がつく
- 自分を信じ、行動を続けられる
- 他人に振り回されず、自分を保てる
肯定的な自己対話を育てる3つのコツ
① 「わたしはわたしでいい」と許可を出す
失敗しても、うまくいかなくても、まず、ありのままの自分に「OK」を出すこと。
たとえば
- 「失敗しても、わたしには価値がある」
- 「どんな私でも、ここにいていい」
② できたこと、小さな成長に目を向ける
厳しい声は「できなかったこと」ばかり見ます。優しい声は「できたこと」をちゃんと見ます。
たとえば
- 「昨日より、ほんの少しでも前に進んだ」
- 「今日もよくがんばったよ」
③ 「これから」を意識した声かけをする
過去の失敗や弱さにとらわれず、未来に向かって背中を押すような言葉をかけます。
たとえば
- 「これからもっと良くなれる」
- 「次はもっと自分らしくやってみよう」

わたしの肯定的な自己対話をつくってみよう
【 自分への問いかけ 】
- 最近、ちょっと落ち込んだり、自信をなくしたりした場面を思い出してみましょう。
- そのとき、どんな優しく、力強い言葉を自分にかけてあげたいですか?
【 ワーク記入例 】
状況・シチュエーション | かけたい肯定的な言葉 |
---|---|
プレゼンで失敗した | 「勇気を出して挑戦できた。それがすごい」 |
人間関係でうまくいかなかった | 「わたしはわたしの誠実さを大切にできた」 |
自己対話は、何度でも育て直せる
自己対話は、生まれつき決まっているものではありません。
- 気づいたとき
- 落ち込んだとき
- 挑戦しようとするとき
何度でも、自分への語りかけを「優しく、力強く」選び直すことができるのです。
少しずつ、自分にとっていちばんやさしい仲間になっていきましょう。

- 自己対話とは、自分にかける言葉のこと
- 肯定的な自己対話は、心の回復力と行動力を育てる
- 「わたしはわたしでいい」「できたことに目を向ける」「これからを意識する」ことがカギ