~ 脳を変え自動思考を変化・浄化する瞑想
自動思考について参考になりますので、CHANGEのマインドフルネス瞑想のプログラムの講義を引用して紹介します。
【動画による講義】
【文字による講義】
本来のマインドフルネス瞑想のやり方・取組みは、脳の部位・構造、記憶・回路を変化させます。そのためのものです。一般のマインドアルネス瞑想に比べて、その効果のとても高いものです。
知っておきたい脳のこと
人は脳の活動によって1日6万回以上の思考や感情が頭や心に浮かんでいるという研究報告がありますが、脳について次の3点を知っておきましょう。
- 脳のDMNの活動
- 脳の自動操縦
- 脳の変化、可塑性(かそせい)
脳のDMNの活動
脳は意識的な活動をしていないときにも働いています。脳の内側前頭前野、後帯状皮質などからなるデフォルト・モード・ネットワーク(DMN)という脳内のネットワークが働いています。
脳はDMNによって、意図しなくても次々にいろいろなことを思い浮かべたり考えたりします。自動思考します。そして通常、1日の半分以上、脳はDMNが働いている状態になっていて、脳のエネルギーの6割から8割はDMNによって消費されます。
脳のDMNの問題点
ひらめきはDMNによって生まれるという科学的報告もあり「DMNが働いている=良くない」ということではありません。
でも、DMNの働きが過剰になると脳の自動思考が強くなり、さらにいろいろと頭に浮かんでくるようになり、すると脳は疲労するのでますますそうなります。
そして、心は過去や未来のことに使われるようになります。「今」にいられず注意散漫な状態も多くなります。そうして上手くいかないことや不十分なことが増えて、それで苦悩するようにもなります。そのためにDMNはますます働くようになります。
さらにDMNによって、自己嫌悪や自己批判や後悔や不安や心配などのマイナス思考が呼び起こされることが繰り返しされるようになっていて対処しないでいれば、心の病、鬱病などにもなります。
脳の働きを適切にしてDMNの活動を適切にすることが重要です。
脳の自動操縦
私たちは多くの「今」を脳の自動反応・自動思考、自動操縦状態で過ごしています。
私たちは見るとき聞くとき、起きたこと周囲のことをとらえるとき、過去の経験などから脳に持っている記憶・回路で自動的に無意識のうちに反応して、快や不快に感じたり認識や評価・判断します。
また、脳に持っている記憶・回路で、あれをしよう、あぁしようと計画したり、心配や不安になったり、嬉しくなったり、後悔したりなどする思考や感情に自動的になります。
私たちの脳は自動的にこういうように働きます。意識的に思考していないときも自動的に働きます。意識的に思考しているときより圧倒的に多くそうしています。良い悪いという問題ではなく私たちはそういうものです。
脳の自動操縦の問題点
生きる活動は1秒よりも短い瞬間瞬間の積み重ねです。その一瞬一瞬すべてを意識的に脳で反応・認識・判断を繰り返して生きることはできませんから、脳の自動操縦は必要なものです。
問題は、脳の自動操縦状態で、今、自分に起きていること・自分がしていることを自覚することなく、ただ流されていくことです。そうして日常生活のほとんどは昨日と同じ習慣で繰り返されます。
また、意識しても過去の経験などから脳にある記憶・回路の自動操縦の自動反応・自動思考が入り、先入観などで反応し判断して、とらわれた状態でい続けることです。さらにそのことに気づいていないことです。同じ反応・判断をして同じ選択を繰り返します。
自動反応でなされること、習慣、脳にある記憶・回路は良いものばかりではないはずですが、自覚しない限り、気がつかない限り、変えない限り、良いものではないことを繰り返すことになります。
脳の変化・可塑(かそ)性
人間の脳は、言ってみれば、各部位の記憶装置と処理装置のハードウェアと、回路のソフトウェアのプログラムのコンピュータのようなものです。
そして、瞬間瞬間、眼、耳、鼻、舌、身体の感覚器官、心で受信したことに、つくり上げた記憶装置と処理装置のハードウェアと回路のソフトウェアのプログラムで反応し対処しています。
自分を変えるには、脳のハードウェアとソフトウェアのプログラムを変える必要があります。脳の部位・構造、記憶・回路を変える必要があります。
そして、人間の脳の部位は変化する、回路も変化すると脳科学、神経科学でわかっています。それを、脳の可塑性(かそせい)、神経可塑性と言います。
脳の変化、可塑性の問題点
脳のDMNの活動や自動操縦を変えて適切にしたり、適切な対処ができるようになるには、脳の部位・回路をそうなるように変化させる必要があります。脳から変わらないと、私たちは日常的に習慣的に変わることができません。
問題は、それを着実に効果的にかなえる方法を知ることができて取組めるかです。
脳の部位・回路は、物理的な事故による損傷やPTSD(心的外傷後ストレス障害)になるようなひじょうに大きな出来事によって、瞬間・短期間に大きな変化をする場合もあります。しかし、通常は脳は反復によって変化します。習慣として変化します。
本来のマインドフルネス瞑想の取組みは脳の問題を解決
脳は反復によって変わります。脳が適切に変わる適切な反復・繰り返しがされることで、脳の部位、記憶・回路は適切に変わり、脳の働きかたは適切に変わります。
本来の正統派のマインドフルネス瞑想の正しい瞑想を正しいやりかた・取組みかたで繰り返し取組むことは、この反復を効果的にすることになります。
本来の正統派のマインドフルネス瞑想の正しいやりかた・取組みは
- 脳の働きを休められ、脳のDMNの活動を適切にすることができるようになります。
- 脳の自動操縦を減らすこと、止めることができるようになります。
- 脳の自動操縦に気づけてそのままにならずに、対処もできるようになります。
- 効果的な反復によって、脳の部位、記憶・回路が変わります。記憶・回路の浄化も起きます。
- そうして、日常的・習慣的に変われた人になれます。
- さらに、智慧を悟る脳の回路がつくられることも起きます。
本来の正統派のマインドフルネス瞑想のやりかた・取組みは、脳の部位、記憶・回路を変化させます。そのためのものです。一般のマインドアルネス瞑想に比べて、その効果がとても高いものです。