講義Aで学んだこととともに、次も活かしてください。
べき、ねばならないを変える
ビリーフで多いのは、自分や人、物事に「~すべき」「~であるべき」「~ねばならない」という思考のビリーフです。
このビリーフは、判断やありかた・生きかたを狭め、毎日を人生を狭いもの、苦しいものにします。
「~すべき」「~であるべき」「~ねばならない」という思考、ビリーフが働いていないか考えてみて、働いていたら、柔軟性や寛容性のある思考、ビリーフに転換します。
論破の質問を自分にする
生きる力・心の強い人は自分自身へ良い質問をする習慣を持っています。
良い質問とは、自分を固定的なビリーフから解放し柔軟な考えにし、前向きな方向性でとらえさせる質問です。
ビリーフに対して(例えばワークで書き出したことについて)、次のような質問をして考えて、考えを広げさせること、肯定的な考えをみつけます。
質問例1
- 誰でもがか、誰もがそうか?
- 違う事実や情報や価値観はないか?
- こだわるほどのことか、たいした問題ではないのでは?
- 解決できる問題ではないか、解決する方法はないか?
<ビリーフ例>
私は人から嫌われる、認められない
<質問例1による論破例>
- 私は、好いてくれた人もいた、今も嫌っていない人がいる
- 私は、ある特定の人から受け入れられなかっただけ
- 私は大丈夫、ゴッホも生きている間は認められなかった
- 私は大丈夫、人は誰からも好かれたり認められる必要はない
- 私は、人間関係がうまくいく技術を学べばいい
質問例2
- そのことから得たものはないか?
- そのことにプラスの可能性のメッセージが含まれているとしたら、どんなことか?
- そう考えていて自分にどんな利益があるのか?
<ビリーフ例>
私は、臆病で何もできずだめな人間
<質問例2による論破例>
- 私は、おかげで無茶をしなかったから、無難に生きてこれた
- 私は、おかげででしゃばりと思われないで済んできた
- 私は、こう思うときは勇気を出せということかもしれない
- 私は、そんなふうに自分のことを決めつけていても何の得にもならない
かくれた肯定的な可能性、メリットをみつける
否定的に思っている面・ことは、肯定的な可能性も持っています。そのおかげでもたらされるメリットもあります。
次の例のように肯定的な可能性・メリットに書き換えてみましょう。
例
- 心配性 臆病 → 慎重、注意深い
- 引っ込み思案 → 思索的、独立的、内面を探求する
- 人前で話すのが苦手 → 繊細、周囲への配慮、評価に敏感
- 失敗の多い過去 →より高い成功の準備、人を救うための蓄積
※あとのページにある「リフレイミング辞典」を利用しても良いです。
自分以外の人を想定して考えてみる
自分と立場や環境の違う人なら、尊敬するあの人なら等々、自分以外の人ならどう考えるだろうか、感じるだろうかと考えてみます。
偉大なことを成し遂げた偉人や高い人格の人などをモデルとすることは、自分を引き上げることにつながりますので、自分の考え方・在り方の指針とするモデルを持つことも良いことです。
拡大思考から抜け出す
「かまりを移動する」という言い方もしますが、部分的なことを全てに対することように拡大して考えて、全否定してしまっている場合があります。
全否定ではなく、判断をしている大きさや広さや視点を変えて考え、大きな否定や全否定から抜けだすようにします。そうすると心が楽になれたり、新しい方向に進めるようになれます。
例
(指示された資料に間違えをして怒られて)私は仕事にむいてないと悩んでいる
<論破例>
- 今回は間違えたが、いつも間違えるわけじゃない
- 資料作成には向いてないが新しい企画の発想は得意だ
↓
- 今日からもっと気をつけよう
- 企画を採用されるために資料作成もしっかりとていこう
例
(今期の成績が悪くて) 私は将来に希望がないと落ち込んでいる
<論破例>
- 今期は落ちたが、次はわからない
- 全部の成績が悪いのではなく数学が悪い、国語はいい
- 学校の勉強で将来のすべてが決まるわけではない
↓
- 来期は頑張ろう
- 不得意な分野の勉強のしかたを工夫して、得意な分野はもっと伸ばそう
- 自分の好きなこと、していきたいことを真剣に考えてみよう
例
(経営に失敗して借金が1億あり)私はもうだめだ、おしまいだと思っている
<論破例>
- 私は「経営に」失敗しただけ
- 私は「今回の経営に」失敗しただけ
- 私は「〇〇の経営は」むいていなかった
- 私は「△△のスキルが」間違っていた、足りなかった
↓
- 私は、人間としてだめになったんわけじゃない
- 再チャレンジすればいい、次は成功すればいい
- 次は違う仕事か、違うことの経営をしよう
- 次のために財務の力をつけておこう