日常的に論理療法を活かそうと思ったときに自分でできるようにしたのがこのセルフシートです。
PDFをダウンロードして使ってするか、ノートとこのページの下記を使ってします。
論理療法セルフシートの使い方
日常生活の中で心が混乱したとき原因にビリーフがある場合、自分を振返り、ビリーフを幸せを導くビリーフに変える助けとなる論理療法を自分でできます。
心が混乱したとき、振返って次の順に自分と向き合ってみます。
1.出来事を客観的に振り返る
心を混乱状態にした原因と思う出来事はどんなことだったか、自分の主観的な評価・判断はいれずに客観的に書き出す。
2.結果を把握する
心の混乱状態で、自分自身、他者、あるいは世の中に対してもった感情に近いのは次のうちどれか選ぶ(複数回答可)
- とても不安になる
- 気分が滅入って元気が出ない
- はげしい嫉妬の感情を持った
- 怒りを感じる、打ちのめしたい
- 心が傷つき痛んでいる
- 人前に出て行けないほど恥ずかしい
3.非合理なビリーフを探す
2で答えた感情を作り出した頭の中の「ビリーフ」は何か。心が混乱したとき、つまり思い通りにいかない、あるいは気分を害されるようなことかあった時に、頭の中で次のようなことを言っていないか? 次から近いものを選ぶ(複数回答可)。
- 私は上手にやらなければならない
- あんなことをしてしまう自分は、なんてダメな人間なんだ
- 私は人々から認められるべきだ
- 私は人から拒否されるのは愛されない宿命だからだ
- 人々は私を大切にし欲しいものを与えるべきだ
- 不道徳な行いをする人は罰せられるべきだ
- 人々は私の期待にそうべきだ
- 人生はいつも順調でなければならない
- 私は悪事や付き合いづらい人には我慢できない
- 大切なことが自分の思いどおりにならないことは恐ろしいことだ
- 人生の不公平さに、我慢できなくなることがある
- 私は、私と関わっている人からは愛されるべきだ
- 私はすぐに満足したい。でないと、みじめだ
- その他「~でなければ」「絶対に~だ」
4.論破する
じっくり柔軟に考えて、3で見つけた頭の中の「ビリーフ」に今度は様々に反論をしてみる。例えば
- なぜ、私はそれを上手にしなければならないのか?
- 本当に上手にしなければならないのか?
- 私がダメ人間だとどこに書いてあるのか、そう言われたのか?
- そもそも誰がダメな人間だと決めたんだ?
- 世の中にダメなところがない人間なんかいるのか?
- なぜ、私は世間の人から認められなければならないのか?
- 私が人を拒否したことはなかったか?
- その人は根っからの悪人だったのか?
- 私は絶対の権力者なのか? みんな私の下僕(しもべ)なのか?
- 私は本当に拒否されたのか?
- なぜ~なのか?
- 本当にそうなのか?
- 誰にとってもそうなのか?
- それができないと死ぬのか?
- 違う場面でもそうか?
5.幸せを導くビリーフに変える
今度は気を楽にして、3の「ビリーフ」を次のように置き換えてみる。例えば
- うまくやるのは望ましいことだけれど、絶対にそうである必要はない
- 私は失敗はしたけれど、根っからのダメ人間なんかじゃない
- 認められないのは残念。でも誰からも認められなければならないんじゃない
- 人は気分が乗らなかったり、都合が悪かったりするから、私が求めるときに求めるようにはならないこともある
- 不道徳なことをするあの人には、何か理由があるのかもしれない。そういう人もいるさ
- 失敗することは誰にでもある
このほか「絶対~だ」「~しなければならない」「~であるべき」というのを「そうだったらいいな」「それがすべてではない」というように寛大な人になったつもりで置き換えてみる。
さらに「あの時はできた」「あの人には親切にされた」など、違う場面でのプラスの要素も思い出すようにして加える。
6.感想を書く
5で置き換えた後の感情や行動はどんな感じたったか書く。