心のしくみをシンプルに理解するために
これまで私たちは──
- 自分の思考や感情に気づく
- ネガティブなパターンに巻き込まれないようにする
- やさしく心を整える、そんな練習を積み重ねてきました。
でも、心の奥にはまだ、
- 無意識に反応してしまうクセ
- 人間関係で繰り返すパターン
- 自分を縛る生き方の枠組み、が、静かに息づいています。
これらを理解しないままでは、どうしても「なぜこうなるの?」と苦しみ続けることになります。
そこで役に立つのが、交流分析(TA:Transactional Analysis)です。
交流分析(TA)とは?
1950年代に精神科医エリック・バーンによって提唱された心理学理論です。
簡単に言えば──
交流分析(TA)とは
「人の心と人間関係を、わかりやすく地図のように整理して理解できる方法」
交流分析は、専門家だけでなく、一般の人でも使えるようにと作られました。
だからとてもシンプルで実践的です。
- 「心がどう動いているか」
- 「人とどうかかわっているか」
- 「自分の無意識のパターンをどう変えていけるか」
これらをやさしい言葉と図式で整理できるのが、交流分析の大きな魅力です。
交流分析でわかること
交流分析を学ぶと、次のようなことが見えてきます。
テーマ | 具体的にわかること |
---|---|
人生態度(ライフポジション) | 自分や他人をどう感じているか(OKかNGか) |
心理ゲーム | 無意識に繰り返す人間関係のパターン |
自我状態 | 自分の中の「親」「大人」「子ども」の部分の動き |
人生脚本 | 無意識もっている人生の設計図 |
ラケット感情 | 本来の感情を抑えて身につけた代替感情 |
これらを知ることで
- 「なぜ私はこう反応するんだろう?」
- 「なぜ人との間で同じパターンが起きるんだろう?」
などが、どんどんクリアになっていきます。
まずは「人生態度」から始めよう
このステップ3では、交流分析の広い世界の中から、まず「人生態度(ライフポジション)」に焦点を当てます。
なぜなら、人生態度は──
- あなたが自分をどう感じているか
- あなたが他人をどう見ているか
- あなたが世界をどう信頼しているか、という、生き方の土台そのものだからです。
ここに気づき、やさしく見つめ直すことが、深い変化への第一歩になります。
これからの、このステップ
- 「人生態度とは何か?」
- 「なぜそれが幼少期に形成されるのか?」
- 「どうすれば新しい態度を育てられるのか?」
を、やさしく、実践的に、ひとつずつ学びながら、心の深いところからの変容に向かって歩みを進めていきます。

- 交流分析(TA)は、心と人間関係を地図のように整理する心理学
- 自我状態、人生態度、心理ゲーム、人生脚本、ラケット感情がキーワード
- このステップ3では、特に「人生態度」に焦点を当てて、自分を深く理解していく