〜「わたしは大丈夫、あなたも大丈夫」という生き方へ
これまで、ステップ3では──
- 人生態度という人生への心の基本的な態度を知り
- そのベースが子ども時代にどのように形づくられたかも見つめ
- ラケット感情など、心を守るためのパターンにも気づいてきました。
あなたはもう、自分の心の「無意識の地図」を見つめ直し、変えていく力を育ててきています。
ここからは、これからどんな人生態度を選んで生きたいか、その再選択をして進んでいきましょう。
人生態度は、自分で選び直すことができる
かつて子どものあなたが選んだ人生の基本的姿勢は、そのときには最善の生き残るための知恵でした。
そして、それをもとに、あなたは無意識にさまざまな経験を経て、人生態度を築いてきました。
今、あなたは、あなた自身の意思で
- 「どんな自分でありたいか」
- 「人とどんな関係を築きたいか」を、新しく選び直すことができるのです。
人生態度を再選択する3つのステップ
1.過去の選択に「ありがとう」を伝える
まずは、かつての自分が選んだ生き方や心の姿勢に、感謝を向けることから始めます。
たとえば──
- 「人を恐れる態度を選んだのは、傷つかないためだったんだね。ありがとう」
- 「無理に明るくふるまったのは、愛されるためだったんだね。ありがとう」
- 「甘えないようにがんばったのは、自立するためだったんだね。ありがとう」
- 「他人に合わせたのは、拒絶される怖さを避けたかったからだね。ありがとう」
- 「自分を責めたのは、周りとの関係を壊さないためだったんだね。ありがとう」
2.今の自分の気持ちを確かめる
次に、「今」の自分が心から望む生き方やあり方を問い直します。「今の自分は、どんな生き方を選びたいのか」静かに問いかけてみましょう。
たとえば──
- 「本当は、自分の本音をもっと大切にして生きたい」
- 「本当は、人と温かくつながることを信じてみたい」
- 「本当は、完璧じゃない自分を受け入れて、自由に生きたい」
- 「本当は、恐れずに、素直に愛を表現できる自分になりたい」
- 「本当は、自分にも人にも、もっとやさしくなりたい」
3.I’m OK, You’re OKを選び直す
最後に、「わたしは大丈夫、あなたも大丈夫」という感覚を、自分自身に許可します。
そして、あらためて「私はOK、あなたもOK」という立ち位置を自分に許可してあげましょう。
たとえば──
- 「たとえ失敗しても、私はOK。あなたもOK」
- 「違いがあっても、私も相手も尊重できる」
- 「誰かに拒絶されても、私は私のままで大丈夫」
- 「弱さや不器用さも含めて、わたしもあなたも愛おしい」
- 「すべての人が、それぞれに価値ある存在なんだ」
まとめ
- まず、過去の自分に「ありがとう」と伝える
- 次に、今、どんな生き方をしたいか自分に問いかける
- そして、「私はOK、あなたもOK」を毎日の小さな選択の中で育てていく
これが、心の深いところから人生態度を再選択するための、やさしく力強い流れです。
「わたしの再選択シート」

【 やってみよう 】
- これまでの人生態度(子ども時代に選んだもの)を書き出す
- その選択に「ありがとう」を伝える言葉を書く
- 今、選びたい人生態度を書き出す
- 自分へのメッセージをひとこと添える
【 ワーク記入例 】
項目 | 記入例 |
---|---|
1.過去に選んだ態度 | I’m not OK, You’re OK |
2.ありがとうの言葉 | わたしを守ってくれてありがとう |
3.今、選びたい態度 | I’m OK, You’re OK |
4.自分へのメッセージ | もう大丈夫。新しい世界へ歩き出そう |
もっと深く考える問いかけ
- 「わたしは、どんな自分をもっと信じていきたいだろう?」
- 「どんなふうに、周りの人たちと関わっていきたいだろう?」
ゆっくり、自分自身の答えを探してみましょう。
人生態度は「一瞬一瞬」で育てるもの
ここで知っておいてほしいこと。
人生態度の再選択は、「一度きり」ではありません。
- 今日、選び直す
- 明日、また揺れても、もう一度選び直す
- くり返しながら、少しずつ育てていく
そんなふうに、一瞬一瞬、やさしく自分を信じ直す積み重ねが、新しいあなたを育てていきます。焦らなくていい。あなたのペースで、歩んでいきましょう。

- 人生態度は、今からでも選び直すことができる
- 過去の選択に感謝し、今の自分が望む態度を選ぶ
- 「I’m OK, You’re OK」の立ち位置を、何度でも育て直していける