- いつも人間関係で同じパターンでつまずく
- 気をつけているのに、また同じようなすれ違いが起きる
- 「今度こそ大丈夫」と思ったのに、結果はまた苦しいものだった
そんな経験、思い当たることはありませんか? これらの背後には「心理ゲーム」と呼ばれる無意識のやり取りパターンが潜んでいることが多いのです。
心理ゲームとは何か?
交流分析(TA)で言う
心理ゲームとは
一見、自然なやり取りに見えるけれど、実は無意識のパターンによって展開され、「最終的に双方が苦い感情を味わう結果になる」やり取りのことです。
簡単に言うと、そのやり取りには、「なんでこんなことになったんだろう?」と思うようになる要素が、無意識のうちに元々、仕込まれているということ。
心理ゲームの特徴
心理ゲームには、次のような特徴があります。
- 最初は自然なコミュニケーションのように見える
- やり取りの中で、しだいにズレや違和感が生じる
- 最後には、怒り・失望・罪悪感・無力感など、苦い感情が残る
- 同じパターンを、同じ相手や相手を変えて何度も繰り返す
つまり、「無意識の台本通りに進んでしまうドラマ」のようなものなのです。
たとえば、こんな場面
例1:助けを求めたのに、イライラした
- あなたは悩みを相談したかった。優しく話を聞いてほしかった。
でも、相手はアドバイスばかりしてきた。「こうすればいいじゃないか」と。
あなたはがっかりして、イライラした。「どうせ誰もわかってくれない」と感じた。
これも、典型的な心理ゲームの一例です。
例2:相手を責めたくなった
- 仕事でミスをした後輩に「なんでちゃんとやらなかったの?」と言ってしまった。
後輩はしょんぼりして黙り込み、その後、あなたはなんだか自己嫌悪に陥った。
これもまた心理ゲームの流れに巻き込まれた可能性があります。
なぜ、心理ゲームは起きるのか?
心理ゲームは、無意識の人生態度やラケット感情(押し込めた本音)によって引き起こされることが多いです。
たとえば
- I’m not OK, You’re OKの人生態度だと、
→ 自己否定から依存的なゲームに巻き込まれることがある
- ラケット感情(たとえば、寂しさ→怒りに変換)を持っていると、
→ 本音を隠したやり取りになり、すれ違いが起きる
つまり、心の奥にある「前提」や「感情のパターン」が、無意識のうちにゲームを起こすのです。
「気づく」ことがゲームから解放される一歩
ここまでの人生態度、ラケット感情もそうであったように、心理ゲームも、今の自分が心理ゲームに関わっている、自分は心理ゲームをしていないか、「気づく」こどが解放の一歩です。
気づくことがないと、気づかずに繰り返し繰り返し、その苦い感情を味わうことになる無意識のパターンの人との関わりをしてしまうことになります。

わたしが繰り返している「ゲーム」
【 自分への問いかけ 】
- 最近、人間関係で「なんでこんな結果になったんだろう」とモヤモヤしたことはありましたか?
- そのとき、あなたはどんな気持ちになりましたか?
- もしかしたら、どんな無意識の前提(OK/NO感覚)が働いていたと思いますか?
【 記入例 】
出来事 | 感じたこと | 無意識の前提(仮説) |
---|---|---|
上司に意見を言ったら無視された | 怒りと悲しみ | 【I’m not OK, You’re OK】だったかも |
これから学ぶこと

- 心理ゲームとは「無意識のやり取りパターン」で、結果的に苦い感情を残すもの
- 人生態度やラケット感情が、ゲームを起こす土台になる
- まずは「自分がどんなゲームを繰り返しているか」に気づくことがスタート