「子どもの心」は、今もあなたの中で生きています。
子どもの頃、純粋に喜んだり、好奇心いっぱいに冒険したり、周囲に合わせて我慢したり、そんな感情や行動を経験してきました。それは、大人になった今も、あなたの心の中に息づいています。
それが──子どもの心(C=Child)です。
子どもの心は、私たちの感情の源であり、生命力や創造性のエネルギーでもあります。
子どもの心の2つの側面
子どもの心(C)は、大きく2つに分かれます。
自由な子ども(FC:Free Child)
次の特徴があります。
ポジティブ面:純粋な喜び、創造性、柔軟性、直感力
ネガティブ面:衝動的、自己中心的になりやすい
たとえば──
- 自然体で自分らしくふるまえる
- 自分の感情を素直に表現する
- 創造性豊かに生きられる
- 好奇心いっぱいに新しいことに挑戦する
- アイデアが次々に浮かぶ
ありのまま「自分」を表現する力を持っています。
でも、こんなことになることもあります
- 感情のままに行動してトラブルになる
- 自己中心的と受け取られることもある
順応する子ども(AC:Adapted Child)
次の特徴があります。
ポジティブ面:協調性、社会適応力、マナーを守る力
ネガティブ面:自分を抑え込む・自己抑圧、依存、無力感
ポジティブな面として出ていると良いですが
ネガティブな面として出てくると、たとえば
- 親や周囲の期待にただ合わせようとする
- 空気を読んで、本音を言えない
- 認められるために自分を抑える、無理をする
- 本当は嫌でも、いい子、よい人を演じる
そして
- 自分を押し殺しすぎて心が疲弊する
- いつも他人に合わせ、自己否定感を深める

私の中の子どもの心を見つけてみよう
【 自分への問いかけ 】
- 最近、自分が自由にのびのびと楽しめた場面は?
- 最近、自分が無理に我慢してしまった場面は?
【 ワーク記入例 】
出来事 | 出た心 | 気づいたこと |
---|---|---|
趣味に没頭した | 自由な子ども(FC) | 本当に夢中になれた |
心の底から大笑いした | 自由な子ども(FC) | 自由さ、明るさ |
上司に逆らえずに従った | 順応する子ども(AC) | 言いたいことを飲み込んだ感覚があった |
順番を割りこまれたけど | 順応する子ども(AC) | 言いたいことを飲み込んだ感覚があった |

子どもの心も「バランス」がカギ
- FCがあるから、人生に喜びと彩りが生まれます。
- ACがあるから、社会の中で協調して生きられます。
問題なのは──
- わがまま放題になってしまう自由な子ども
- 自分をすり減らしてしまう順応する子ども
こうならないために、子どもの心を理解し、良いバランスを取ることが大切です。
大切なのは──
- FCの自由さを大切にしながら
- ACの協調性も活かしつつ
- 必要なときにバランスを取り直せること

- 子どもの心(C)は、感情・創造性・適応力の源
- 自由な子ども(FC)と順応する子ども(AC)の両面がある
- どちらも大切、バランスよく育て、活かしていこう