心の偏りに「気づいたら」、できること
エゴグラムを通して、自分の心のバランス(自我状態の強さ・弱さ)に気づいたあなたへ。
ここから大切なのは──
- 「弱い部分を責める」のではなく、
- 「必要な力を少しずつ育てる」こと
- 「強すぎる部分をやわらかく整える」こと、その積み重ねです。
必要な心の力を育て、バランスを取り戻す
心を育てるための基本原則
- 心は筋肉と同じ。意識してトレーニングすれば、どんな年齢からでも育つ
- 完璧なバランスではなく、「あなたが生きやすい心のバランス」を目指す
- 小さな意識、小さな行動の変化が、大きな変化を生む
偏り別・心のトレーニング法
CP(批判的な親)
強くて、マイナスにでている場合
「完璧でなくてもいい」と自分に許可を出す。小さなミスを許す練習をする。 「〜したい」で考える習慣をつける
弱くて、マイナスにでている場合
規律やマナーを意識して守る。自分の行動に責任を持つ意識を育てる。「守るべき基準」を自分で決めてみる
NP(養育的な親)
強くて、マイナスにでている場合
助ける前に「本当に必要か」を考える。他人の課題と自分の課題を区別する。「放っておく優しさ」を学ぶ
弱くて、マイナスにでている場合
「ありがとう」「大丈夫だよ」と声に出す。小さな支援を意識的に行う。自分にもやさしい言葉をかける
A(大人)
強くて、マイナスにでている場合
感情を感じる時間を意図的に作る。人の気持ちに共感する練習をする。「心の声」を表現する習慣を作る
弱くて、マイナスにでている場合
事実と解釈を分けるトレーニング。感情的なときこそ深呼吸して立ち止まる。冷静に現実を見る「今ここ」の意識を育てる
FC(自由な子ども)
強くて、マイナスにでている場合
行動前に「これをしたらどうなるか?」と考える。ルールや他人の気持ちを尊重する意識を持つ。自由と責任はセットと認識する
弱くて、マイナスにでている場合
楽しいことを意図的に予定に入れる。感情表現を絵や言葉で自由に表す。「〜したい」という気持ちを素直に受け止める
AC(順応する子ども)
強くて、マイナスにでている場合
「本当はどうしたい?」と自問する。小さな自己主張をしてみる。他人の期待と自分の本音を区別する練習をする
弱くて、マイナスにでている場合
周囲の意見に耳を傾ける練習をする。チームプレイに積極的に関わる。「協調は負けではない」と意識を切り替える

わたしのトレーニングプランを考えよう
【 自分への問いかけ 】
- 今、自分に必要そうなトレーニングはどれ?
- 今日、どんな小さな一歩ができそう?
【 ワーク記入例 】
偏りの特徴 | 取り組みたいトレーニング | 今日できる小さな一歩 |
---|---|---|
FCが強すぎる(自由奔放すぎる) | 行動前に影響を考える | 一度深呼吸して行動を選ぶ |
変化は「小さな一歩」の繰り返しから
- いきなり大きく変えようとしなくていい
- 小さな意識の変化、小さな選択、小さな行動
- その積み重ねが、確実に心のバランスを整えていきます
あなたの心は、何歳からでも、やさしく育て直すことができるのです。

- 偏りがある心も、トレーニングで必ず育て直すことができる
- 強すぎる部分はやわらげ、弱い部分は意識的に育てる
- 小さな一歩が、大きな自己変容の第一歩になる380