「気づける心」を育てる
日常生活では、私たちは想像以上に多くの場面で、無意識に反応しています。
- カッと怒る
- つい我慢してしまう
- 怖くなって引っ込む
- 相手に合わせすぎる
これらはすべて、心の奥にある自我状態が、瞬間的に「反応」している結果です。
私たちは無意識に、自我状態が反応している
【 たとえば 】
- CP(批判的な親)が反応すると、厳しい言葉が出る
- AC(順応する子ども)が反応すると、言いたいことを飲み込む
- FC(自由な子ども)が反応すると、衝動的に行動してしまう
これらの反応は、ほとんどが「無意識」で起こっています。
なぜ「無意識」を「意識」に戻すことが大切なのか?
- 無意識のままでは、パターンに振り回され続ける
- 意識できれば、選び直す自由が生まれる
- 反応ではなく、選択できる心を育てることができる
つまり
気づくことが、「心を変える」第一歩なのです。
無意識を意識に戻す3ステップ
1.「感情が動いた瞬間」に気づこう
- 怒ったとき
- 不安になったとき
- 喜びすぎたとき
- 落ち込んだとき
こうした「感情が強く動いた瞬間」が、無意識の反応が現れたサインです。
2.「今、どの自我状態が動いている?」と問いかける
感情に気づいたら、すぐに心の中で問いかけます。
- これはCPかな?
- それともACかな?
- Aで冷静に考え直せるかな?
この「問いかけ」が、無意識を意識に引き戻すカギです。
3.一呼吸おいて、行動を選び直す
感情に押し流されずに、一呼吸おいて別の行動を「選び直す」意識を持ちましょう。
【 たとえば 】
- イラっとしたらすぐ怒るのではなく、「今、CPが反応してる」と気づき、Aで冷静に対応する
- 断れずYESと言いそうになったら、「今、ACが働いてる」と気づき、少し考えてから答える

「気づく練習」をしてみよう
日常の中で、気づく練習をしましょう。気づいて、違う選択もしてみましょう。
【 ワーク例 】
出来事・感情 | 反応した自我状態 | 気づいたこと・選び直せたこと |
---|---|---|
上司に叱られ落ち込んだ | AC | Aで「怒られた=無価値」ではないと気づき、自分を守る |
子どもの失敗に怒りの感情 | CP | 怒る代わりに、NPで励まして伝える選択ができた |
注意点:完璧を目指さないこと
最初からすべてに気づける人はいません。
- 反応してから気づいてもいい
- 気づけなかった自分を責めない
- 小さな気づき一つでも、大きな前進
心を変えるとは「すぐできる」ことではなく、「何度でも気づき直すこと」なのです。

- 日常では、無意識に自我状態が反応している
- 感情が動いた瞬間が、気づきのチャンス
- 「今、どの心が反応しているか?」を問い、行動を選び直す
- 完璧を求めず、少しずつ「意識の自由度」を高めていこう