どうやって私は鬱病が治ったか(2)

私が鬱病が治った時のことを自我状態に関連してお話しします。

私は、離婚をして、同時3歳になったばかりの娘と二人きりの暮らしなって、鬱病になり破産して、どん底の暮らしになりました。

その暮らしの中で、あることをするようになって、心の状態が上向くようになり、鬱病を克服するにいたりました。

そののちに、正式にカウンセリングを学びましだか、学んで、自分がしていたことが、心理療法、カウンセリングの理屈、ノウハウに合致していたことがわかりました。

私が心が上向き、鬱病も治ったのは、ステップ3の人生態度の改善方法をしたことと、次のように自我状態が改善されることに、毎日の暮らしの中で繰り返し取組んだことが要因として大きいです。

鬱病になった当時の森信人の自我状態

私の自我状態のグラフは、前ページの「自我状態の特徴(3)」で紹介してある次でした。

W型 苦悩型

両端のCP、ACが高くAも高いW字型。

葛藤状況はV型と同じだが、現実を振り返って思索したり分析しようとして悩みはV型より深刻となる。潰瘍やうつ状態になりやすい。

奥さんが毎日、日に幾度も仕かけてくる心理ゲームにのってしまっていて、毎日、抑圧されてAC(順応した子ども)がどんどん高くなりました。

そのために会社の経営も難しくなり、考えることや悩みはどんどん強く深まり、A(大人の自我)が高くなり、同時に、状況に対して自分を責め批判してCP(批判的な親)が高くなりました。

森信人の鬱病が治った経緯

鬱病で破産して財産は没収されて、会社を閉めて仕事もなく、幼い娘と二人、食べるものも悩むようになって、「もう、生きていたくない」と希死念慮も湧いてきました。

頭の中は悩みと不安、自己否定でいっぱいで、心は冷え固くなり、身体を動かすことも少なくなっていました。

そんな状況の中で、ある日、あるきっかけがあってから、私は、何を考えるでもなく、次のように、ただただ振る舞うようになりました。

森信人がしたことと、その心理的効果

2点あります。

無邪気な子どものように

とにかく、幼い娘と一緒に、娘以上に無邪気な子どものようにはしゃいで、たくさん過ごしました。

娘とともに周囲に驚きを発見するようにもして「すごいね」「おもしろいね」と感じたことを表現し、よく笑い、公園や動物園や海や川にどんどん行って、陽気に開放的に振る舞っていました。

こう振る舞う時間、FC(自由な子ども)が働いていてAC(順応した子ども)は眠っていて、そういう時間をたくさんもったことで、私の高かったACは低くなりFCが高くなることになりました。

「自我状態の改善方法」のページにある次に該当することを、偶然にしていました。

FCが低くてマイナスで
ACが高くてマイナス

 <改善方法のポイントと例>

 自発的、行動的、開放的に振るまう。創造性を発揮する。

  • 感じたこと考えをためらわずに表現する。
  • 笑うこと、泣くことを自分に許す。
  • 自信のあることから実行してみる。
  • 意識的に陽気に開放的に振るまって気持ちを引き立てる。
  • 徹底的に童心に返って遊ぶ。
  • 小さな不思議や面白さ、変化を発見して楽しむ。

娘を慈しんで娘が喜ぶように

娘とたくさん面と向かって関わるようになって、同時に、娘をいたわり可愛がる時間をたくさんもつことにつながりました。娘が笑うこと、嬉しがること、喜ぶことが嬉しくて、過ごすようになりました。

そうしている時間、NP(養育的な親)がずっと働いていて、自分自身への批判・責めで高くなっていた私のCP(批判的な親)は眠っていて、私は高かったCPは下がりNPが高くなりました。

「自我状態の改善方法」のページにある次に該当することを、偶然にしていました。

CPが高くてマイナスで
NPが低くてマイナス

 <改善方法のポイントと例>

 優しく、養育的、保護的、親密的に、振るまう。

  • 相手の良いところや考えを認める。ほめる。
  • ねぎらいや、励ましの言葉をかける。
  • できるだけ人に思いやりを持つように努力する。
  • 奉仕、サービスをする。育児やペットの世話をする。
  • 笑顔で人と接する。

さらに、娘と無邪気に過ごすことや、娘の気持ちを理解しよう大切にしようと、意識的に心がけるようになったことで、A(大人の自我)も違うように働くようになりました。

悩むことに使っていたばかりいて人間味を失っていましたが、マイナスではなくプラスに働くようになりました。

Aが高くてマイナス

 <改善方法のポイントと例>

 人間味 情緒を大切にする。

  • 自分の感情や相手の気持ち、都合に心を傾ける。

肯定的な認知のシャワー

そして、これはステップ3の「人生態度」でお話ししましだ。

娘から、たくさん「パパ、大好き」と言葉をもらえてハグもしてもらえて、私は肯定的な認知をたくさんたくさんもらえることになって、低くなっていた自己肯定感を癒せて高められることになりました。

鬱病が消えた森信人の自我状態の変化

上記のように自我状態の高低、バランスが変わって、私の自我状態は次の型になりました。

へ型 円満型

NPが頂点のへの字型。

思いやりを重視しながら、正しさや理性を活かし、自由も尊重し協調しようとする。

それ以前の森信人の自我状態

以前はこうでした。全く変わりました。人は変われます。あなたも変われます。

W型 苦悩型

振る舞いで自我状態をコントロールする

コントロールと言っても難しく考えることはありません。可能な時間に、違う自我状態の行動、振る舞い方を単純に繰り返えせばよいのです。

「心が変われば行動が変わる、行動が変われば習慣が変わる、習慣が変われば人格が変わる、人格が変われば運命が変わる」という有名と言われている言葉があります。

でも、苦悩し続けてきたときは特にそうですが、心から変わるのは大変です。

ですからまず、ただ行動を変えてしまう、振る舞い方を変えてしまう。その行動、振る舞いの繰り返しが、心を変えてきます。考えも変えられる余裕をつくってくれます。