― 無意識の縛りに気づくことが、自由への第一歩
これまで学んだように──
- 禁止令は、子ども時代に「自分を守るため」に身につけたサバイバル戦略でした。
- しかし、大人になった今も、無意識に私たちの思考や行動を縛り続けています。
たとえば
- チャンスが来ても「私には無理だ」と一歩踏み出せない
- うれしいことがあっても「こんな幸せは続かない」と疑ってしまう
- 夢を持っても「どうせ失敗する」とあきらめてしまう
これらの背後には、子どもの頃に心に刻まれた禁止令が影響している可能性があります。
「禁止令を見つける」とは?
禁止令を見つけるとは
- 自分の中にある「見えない足かせ」にやさしく光を当てること
- 「この禁止令は、今も必要だろうか?」と問い直すことです。
禁止令に気づくことで、あなたは、自分で自分の生き方を選び直す自由を取り戻していけます。
禁止令を見つける3つのヒント
1.「なぜか動けない」「なぜか苦しい」と感じるとき
- やりたいことがあるのに、なぜか怖くて動けない
- 人と親しくなりたいのに、無意識に距離を取ってしまう
- 頑張っても「どうせダメだ」と思ってしまう
その背後には、禁止令が潜んでいるかもしれません。
2.「いつものパターン」に気づいたとき
- 似たような失敗を何度も繰り返す
- 同じような人間関係のトラブルに巻き込まれる
- ある状況で、毎回同じストレスを感じる
繰り返されるパターンの背景にも、禁止令が関係していることがあります。
3.「頭ではわかっているのに、できない」こと
- 自信を持ちたいのに、持てない
- 自分を表現したいのに、引っ込んでしまう
理屈ではなく、深い禁止令が無意識に働いている可能性があります。

私の中の禁止令を探してみる
【 自分への問いかけ 】
- 子どもの頃、どんなことをすると「ダメだ」と感じましたか?
- 「こうしてはいけない」と暗黙のうちに刷り込まれたと感じることはありますか?
【 ワーク記入例 】
シチュエーション | 感じたこと | あるかもしれない禁止令 |
---|---|---|
成功しそうな時に不安になる | 「目立つと叩かれるかも」 | 成功するな |
親に甘えたら怒られた | 「頼るとダメだ」 | 助けを求めるな |
本音を言ったら拒絶された | 「自分を出すと傷つく」 | 自分を主張するな |
書ける範囲でOK!
完璧に見つけようとしなくても「なんとなくこれかも…」という気づきだけで十分です。
12の主要な禁止令を参考にする
ボブ&メリー・グルーディング博士夫妻が提唱した「12の主要な禁止令」を紹介します。
禁止令 | 内容の説明 |
---|---|
存在するな | あなたは存在してはいけない |
成長するな | 大人になってはいけない、子どもらしくあれ |
成功するな | 目立ってはいけない、勝ってはいけない |
自分を主張するな | 自分の意見や感情を表現してはいけない |
近づくな | 人に心を開いてはいけない |
感じるな | 感情を感じたり、表現してはいけない |
考えるな | 自分の頭で考えてはいけない |
健康であるな | 病弱でいることで愛される、安全でいられる |
正常であるな | 普通でいてはいけない、異常であれ |
属するな | 集団や家族に完全に溶け込んではいけない |
楽しむな | 喜びや幸せを味わってはいけない |
親密になるな | 深く心を通わせてはいけない |

12の禁止令をセルフチェック!
【 ワーク記入例 】
禁止令 | 当てはまる? | 思い当たる場面 |
---|---|---|
成功するな | はい | 成功が目前に来ると怖くなって自分で手放してしまう |
感じるな | はい | 悲しいのに「平気」とふるまってしまう |
自分を主張するな | いいえ |
ピンとくる禁止令があれば、ぜひメモしておきましょう!

禁止令に気づいたあなたは、すでに一歩自由になっている
- 禁止令は、かつてあなたを守るための「最善の知恵」でした。
- でも、今ここにいるあなたは、大人として自由に選び直す力を持っています。
気づきは、変化への最初の一歩です。

- 禁止令は、無意識に心を縛ってきた「○○してはいけない」というメッセージ
- 動けない、苦しいパターンの背後に禁止令が潜んでいるかもしれない
- 12の禁止令リストを参考に、自分の禁止令を見つけ、やさしく気づこう
- 気づきは自由への扉を開く