― これからの未来を自分で選び続けるために
あなたはすでに、このステップでここまで取組んできたことによって、無意識に縛られていた脚本から自由になろうとする道に立っています。
あなたは自分自身の力で自由に柔軟に、未来を選び続けていくことができるのです。
このステップの最後に、さらにその道を進めるように、「ミニスクリプト理論」を理解して、実生活で活かしていく力を身につけましょう!
ミニスクリプトとは何か?
簡単に言うと
ミニスクリプトとは
日常の中で繰り返される小さな無意識の反応パターンのことです。
たとえば
- ちょっとした批判に極端に落ち込む
- 誰かに頼る場面で怒りが爆発する
- 喜びを感じたあと、すぐ不安になる
これらはすべて、子どもの頃に学んだ「生き延びるためのパターン」が、今も無意識に作動しているサインです。
ミニスクリプトの5つの要素
ミニスクリプトには、次の要素が関係しています。
要素 | 説明 |
---|---|
ラケット感情 | 子どもの頃に身につけた代用感情。本来感じるべき自然な感情の代わりに、抑圧された感情を表現する |
ストッパー | 自分の感情や行動を「やめろ」と無意識に押さえつける自己否定メッセージ |
ドライバー | 「〜しなければならない」と自分を無理に駆り立てる無意識の命令 |
アロワー(許可) | 「感じてもいい」「休んでもいい」など、自分を自由にするやさしいメッセージ |
ゴーアー(前進の促し) | 「自分のペースで進んでいい」「あなたはできる」という行動を促すポジティブなメッセージ |
- ラケット感情、ストッパー、ドライバーが無意識に働くと
→ 古いミニスクリプトが再生され
- アロワー、ゴーアーを意識的に与えると
→ 新しい選択ができるようになる
という構造です。
繰り返されているミニスクリプト=無意識のパターンから解放されるには、アロワー、ゴーアーのメッセージを自分に与えることがポインドです。
ミニスクリプトの典型的な流れ
次の1~5のステップが典型的です。
ステップ | 内容 | 例 |
---|---|---|
1.誘い(きっかけ) | きっかけとなる状況が起こる | 上司にきつく注意される |
2.ラケット感情 | 無意識に特定の感情が湧く | 罪悪感に支配される |
3.ストッパー | 自分に「動くな」という抑制メッセージがかかる | 自信喪失、自己否定 |
4.ドライバー | 無理に「完璧であれ」「急げ」と自分を追い込む | 焦りとプレッシャー |
5.自動反応 | 古い行動パターンを取る | 何も言えず、黙って耐える |
ミニスクリプトに介入する3ステップ
次の3ステップを小さな場面でコツコツ繰り返すことで、あなたの無意識パターンは確実に変わっていきます。
ステップ1:気づく
「今、ラケット感情が湧いているかも」と気づく
- 感情に飲まれる前に「今ここ」に戻る
ステップ2:アロワー
自分にアロワー(許可)を与える
- たとえば、 「この感情を感じてもいい」 「今ここで考え直していい」
ステップ3:ゴーアー
自分にゴーアー(前進メッセージ)を与える
- たとえば、 「私は自分のペースで進める」 「私は違う行動を選んでいい」

ミニスクリプトに介入する練習
【 自分への問いかけ 】
- 最近、無意識に反応してしまった場面はありましたか?
- どの要素(ラケット感情、ストッパー、ドライバー)が働いていましたか?
- そのとき、自分にどんなアロワーとゴーアーを与えられたでしょうか?
【 ワーク記入例 】
場面:友人に軽く否定された
ラケット感情/ストッパー/ドライバー | アロワー | ゴーアー |
---|---|---|
怒り(本当は悲しみ)/感じるな/強くあれ | 「悲しんでもいい」 | 「正直な気持ちを伝えていい」 |
自分を責めるのではなく、やさしく気づき、選び直していきましょう!
未来へのメッセージ
あなたには、過去に選ばされた脚本を超えて、自分の意志で人生を創りなおす力が備わっています。
人生は、ただ過去からの延長のものではない。人生は、今日の小さな選択から、いくらでも書き換えられる。
そしてこれからも、もしミニスクリプトが顔を出しても、あなたは気づき、許可を与え、前進できる。
あなたは、「今ここ」で自由に選び続けられる存在なのです。

- ミニスクリプトとは、日常に潜む無意識の反応パターン
- ラケット感情、ストッパー、ドライバーが悪循環をつくる
- アロワー(許可)とゴーアー(促し)を与えることで、選び直しができる
- あなたには、自由に生きる力がある