代表的な人生脚本―脚本分析(禁止令)

前のページは「かりたてるドライバー」の代表的な人生脚本でした。

このページは

ブレーキをかける 「禁止令」

子どもが親から言われる禁止のように思ったりなったりする脚本です。

ハイハイをする頃から始まる親や周囲からの自由や存在を否定する言葉・表情・態度・感情、また環境に応じて、親や周囲に見放されないようにや存在の継続のために自分に潜在的な禁止の命令を持つようになります。

下記の「禁命令の代表的な人生脚本」の説明を読んで、次をノートに書いてみましょう。

  1. 自分がもってきた脚本だと思うものはあるか、それは何か
  2. それは今までの人生でどんなふうな状態として現れていたと思うか
  3. それをどうして脚本としてもったと思うか

人生脚本を変えて、好ましい喜びの人生に変わる

禁止令の代表的な人生脚本

ボブ&メリー・グルーディング博士夫妻の次の12の禁止令が有名です。

※講義Aの12とは異なるものがあります。

思うようにしてはいけない
  • 自分で自律的に行動することに、ためらいを感じる。
  • 何ごとも思うようにはしてはいけないような気分になる。
  • そして、実際に何もしないか、しても自分の思うようにとは異なるようになる。

しようと思ったことに対して、「してはいけない」と親から伝えられたメッセージにより、自由にやりたい思いを制限されたことからもった可能性のある脚本。

感じてはいけない
  • 感情を自由に出せない。
  • 感情をもてない。

「どうして泣くんだ」「そういうふうに感じるのはおかしい」「どうしてそういうふうに感じるんだ」等と、素直な感情を抑えつけられたり、共感してもらえなかったことからもった可能性のある、感じてはいけない、感じたままを感じないという脚本。

考えてはいけない
  • 問題に向かい合うと混乱したり、考えるのが辛い感じを持つ。

したことを親の考えるようにやっていないと親に非難されたり、親の過ちを指摘して「生意気言うな」と怒られたりしたことからもった可能性のある、自分で考えてはだめ、自分の考えはだめという脚本。

成長してはいけない
  • 何かと自分一人ではできず人を頼る気持ちが起き、人を頼りにする。

親が過保護や過干渉で、できることもさせずに何でもしたり、判断をさせなかったりしたことからもった可能性のある、成長してはだめ、親や人に手間をかけさせて生きなければだめという脚本。

存在してはいけない
  • 自分の存在を否定されることを恐れる。
  • そのために、役割や与えられた課題を必死にやり遂げようとしたりする。
  • 自分は存在してはいけないような気分になる。

「お前が生まれてこなければ私は」「お前のせいで私は不幸せだ」等の感情を感じてもった可能性のある、人に拒絶されないように生きなければだめという脚本。

重要な存在であってはいけない
  • 劣等感に悩む。
  • 損な役回りになる。

「子どもが口を出すな」「子どものくせに」等の言葉や態度で、主張を聞いてもらえない・通してもらえない経験をしてもった可能性のある、自分を押し出してはいけない、自分を捨てたほうがいいという脚本。

子どもであってはいけない
  • 子どもであってはいけない

「お兄ちゃん、お姉ちゃんなんだから、ちゃんとしなさい」等と言われ、弟妹の面倒を見させられたり、親の役割を期待されたことからもった可能性のある、自分の可能・不可能より、身のたけ以上こともして親や人の期待に応えないといけないという脚本。

成功してはいけない
  • 良いところまでいくと失敗、挫折するを繰り返す。

「そんなんじゃダメだ」とやることなすことに手出し口出しをされ、「どうせお前はだめだ」「お前は何をしてもだめだ」というメッセージを受けてもった可能性がある、自分は成功してはいけない、幸福や豊かになってはいけないという脚本。

健康であってはいけない
  • 病気がちにして面倒をみてもらわないといけない気分になる。
  • 実際に体調を崩すこともある。

普段かまってもらえないという思いがあるときに、病気になると親が世話をしてくれる経験があってもった可能性のある、親や人の感心を得るためには健康であってはならない、病気がちになる脚本。

所属してはいけない
  • 周囲となかなか溶け込めない。親しくなると離れてしまう。

親に交友を制限されたり、友だち関係から離されるような経験があってもった可能性のある、一人になるという脚本。

愛してはいけない、信用してはいけない
  • 愛や信頼の気持ちを素直に感じられなかったり、表現できない。

忙しくてかまってもらえない、兄弟が可愛がられて自分はかまってもらえない、親との離別体験等によってもった可能性のある、人を愛したり信用したりしないほうがいいという脚本。

男であるな、女であるな
  • 親が望んだ性のように生きることがある。

親が本来の性と逆に「女の子だったら」「男の子だったら」と望んだり、例えば男の子に「女の子みたいに可愛い」と喜んだりしたことからもった可能性のある、親が喜ぶ性のように生きようという脚本。

演じてきた脚本に気づくことはできましたか。気づけたら変わるチャンス到来です。次のページの方法を参考にして脚本を書き換えていきましょう。

その前に

  • 人生脚本の分析をして感じたことや思ったこと、気づいたことをノートに書いてみましょう。

人生脚本を変えて、好ましい喜びの人生に変わる