― 「過去」ではなく「これから」に焦点を当てる生き方
ここからのステップは、未来を切り拓くために、「心のあり方、姿勢」を根本から変える学びをしていきます。その最初の土台となるのが──アドラー心理学です。
なぜ、アドラー心理学から始めるのか?
アドラーは「過去」ではなく「これから」に焦点を当てる ―
いま現在の状態になっていることについて、他の心理学の多くは、これまでのことを原因として問題とします。アドラー心理学は異なります。
アドラー心理学は
過去の出来事や原因にとらわれるのではなく、「これからどう生きるか」に焦点を当てる、未来志向の心理学です。
重要な特長です。
アドラー心理学の3つの基本的な考え方
1:過去は「言い訳」にはならない
- 「私はこうなったのは、過去のせいだ」
- 「育った環境のせいで、私は変われない」
アドラーは、こうした「原因論」を否定します。
アドラーの視点は
過去に何があったとしても「これからどう生きるかは、今の自分が選び直せる」という考え方
2:行動には「目的」がある
- すべての行動は、何らかの「目的」をもって選ばれています。
- たとえば、「人に怒る」という行動も、「自分を守る」という目的があるかもしれません。
アドラー心理学のポイント
「なぜ私はこうなったのか?」ではなくて、「今、この行動で何を得ようとしているのか?」と考えることで、未来に向けた新しい選択肢が見えてきます。
3:人は「自己決定」できる存在
- 人生は、運命や環境に支配されるものではありません。
- 「自分がどう生きるかは、自分で決められる」
- アドラー心理学は、そう信じています。
だからこそ、どんな過去があった人でも「これからの未来」は自由に描き直すことができるのです。
たとえば
過去思考と未来志向は、たとえば次のように異なります。
過去志向の場合 | 未来志向の場合 |
---|---|
「親が厳しかったから、人を信じられない」 | 「これから、少しずつ人との信頼関係を築いていこう」 |
「昔、失敗して恥をかいたから挑戦できない」 | 「今、勇気を出して一歩踏み出してみよう」 |
「あのとき傷ついたから、私は変われない」 | 「これからは、自分を大切にできる生き方を選ぼう」 |
こうして過去を超えて、「これから」の選択に集中する力を育てるのがアドラー心理学の特徴です。

「私がこれから大事にしたい姿勢」
次の問いかけを自分にして、ワークシート例のように、ノートに書きましょう。
【 自分への問いかけ 】
- あなたは、これからどんな「あり方」を大事にしていきたいですか?
- 過去にとらわれるのではなく、「これからの私」に向かって、どんな一歩を踏み出したいですか?
【 ワーク記入例 】
これから大切にしたい「私の姿勢」 | 今日できる小さな一歩 |
---|---|
自分の可能性を信じる | 興味があることに小さくチャレンジしてみる |
人を信じる勇気を持つ | 誰かに「ありがとう」と声をかけてみる |
自分の感情に素直でいる | 嬉しかったことを日記に書く |

未来は「今ここ」から創れる
- どんな過去があったとしても、
- あなたには、今この瞬間から
- 未来を選び直す自由があります。
アドラー心理学は、あなたの背中をそっと押してくれるでしょう。
過去に引きずられるのではなく
「これからの私」に焦点を当てる。それが、未来を切り拓く第一歩です。

- アドラー心理学は「未来志向」の心理学
- 過去にとらわれず、「これから」を選び直す力を育てる
- 人生は自己決定できるものであり、自由に創り直せる