― 「できない私」でも「ここから始められる」
ここまで── あなたは、 過去に縛られず未来に目を向ける力、 自分で選び直す力を育ててきました。
しかし──未来に向かう道のりには、 不安、 迷い、 失敗への恐れが、つきものです。
そこで必要になるのが、 「勇気づけ」という心の力です。
勇気づけとは、「できるから頑張る」ではなく、「たとえできなくても、私は挑戦していい」と自分に許可を出す心のあり方です。
失敗してもいい。 完璧じゃなくていい。 一歩踏み出すことそのものが、尊い。この感覚を育てることが、未来に進むための最大の支えになります。
アドラー心理学における「勇気づけ」の本質
定義:人が「困難を乗り越えられる存在だ」と信じ、支えること
方向性:「成功するから大丈夫」ではなく「失敗してもあなたには価値がある」というメッセージ
ゴール:他者も自分も、ありのままを認め、未来への一歩を踏み出せるようにする
勇気づけは、他人に対しても、自分自身に対しても、大きな力になります。
たとえば、こんな勇気づけ
シチュエーション | 励まし(×) | 勇気づけ(〇) |
---|---|---|
失敗して落ち込んでいる人に | 「大丈夫!次は絶対成功するよ!」 | 「失敗しても、あなたには挑戦する価値がある」 |
うまくいかない自分に | 「もっと頑張らなきゃ」 | 「うまくいかなくても、ここまでやってきた私を認めよう」 |
「励まし」は結果を求めます。「勇気づけ」は存在そのものを認めます。

自分を勇気づける言葉を書いてみよう
【 自分への問いかけ 】
- あなたが、もし大切な友人に声をかけるなら、どんな言葉をかけますか?
- 同じ言葉を、自分にもかけてみましょう。
【 ワーク記入例】
状況 | 友人にかける言葉 | 自分にかける言葉 |
---|---|---|
失敗して落ち込んでいる | 「あなたはそれでも価値ある存在だよ」 | 「私は、結果に関係なく価値がある」 |
不安で動けない | 「少しずつでいいから進もう」 | 「小さな一歩でも、私は前に進める」 |
自分自身への勇気づけは、未来を切り拓くエネルギーになります。

「できるからやる」のではない、「できなくてもやる」
- 人は、完璧になってから動くのではありません。
- 不安があっても、迷いがあっても、
- 今の自分で、一歩踏み出していく。
勇気とは、「怖いけれど、それでもやってみる心」です。
あなたは、もう十分に準備ができています。あとは、小さな一歩を踏み出していくだけです。

- 勇気づけとは、「存在そのものの価値」を認め、支えること
- できるから頑張るのではなく、「できなくても挑戦していい」と思える心を育てる
- 自分を勇気づける言葉を日常に取り入れていこう