ステップ5

ヴィパッサナー瞑想での気づき方

【動画による講義】

【文字による講義】

ヴィパッサナー瞑想は「気づきの瞑想」です。

心の眼、心の中で自分に気づく

心の眼、心の中で自分をモニタリング=観察して、自分の心と体の現象に気づくことをします。

  • 観察とは状態や変化をただありのまま客観的に観ることです。意識的な評価や判断や分析、考察を加えずに、ただ観ることです。
  • 心の現象に気づくとは、反応や記憶や思考、認識、感情、心の状態に気づくことです。体の現象に気づくとは体の動きや感覚に気づくことです。

メタ認知は、自分の心と体の現象に気づかず無自覚に過ごすのではなく、今この瞬間の自分の心と体に気づき自覚するようになることです。

ヴィパッサナー瞑想はそのトレーニング法、力の開発法として、自分を観察し自分の心と体の現象の瞬間瞬間に気づくことをし続けます。

鏡のようにそのままを気づく

自分の心と体の現象が現れたら、すぐにそのままを気づくようにします。それに反応や思考は展開しないようにします。

鏡は前に現れたものを現れたらすぐにそのままにだけ映し出しますが、同じようにそのままにだけ気づくようにします。

例えば瞑想をしていて、ある人の姿が思い浮かんだとします。鏡のようにですから、その姿からあれこれ思い出したり考えたりはしないようにします。でも、無理にそうしないようにする必要はありません。思い出したり考えることが自然に起きたら、それにまた鏡のように気づくようにします。

現れたら「即座に」気づく

ステップ5の簡易版は特に、メタ認知で心と体の現象の現れに即座に気づけるようになるための瞬間瞬間への集中の力の瞬間定の力と気づきの習性・力を養います。

ですから、心身の現象が現れた瞬間に即座に気づくことを特に心がけて取組みます。

ありのままコントロールせずに気づく

坐る瞑想、歩く瞑想それぞれ基本として観察・気づくようにする体、体の現象があります。それも自然な現れに気づき、それ以外に自然に現れてくる心身の現象もありのまま気づくようにします。

自然に現れて来る自分の現象に気づくことが、自分を知ることになりますし、その自分を変化・浄化することにつながります。

簡易版、本格版のヴィパッサナー瞑想は、コントロールすることは一切せずにただ気づきます。現象が現れて、それがまた進んだら、それにそのまま気づきます。

その時その時の自分の心と体の現象をコントロールすることなく、平静に客観的にありのまま現れていることを気づくようにします。そうすることに意味があります。

そうすることで、自分に現れていることにありのまま気づく習性と力がつくとともに、無意識的に現れるようになっていること、脳の回路の変化、心の浄化ができます。