【動画による講義】
【文字による講義】
本格版の日常の動作への気づきはレベル1を取組んできましたがレベル2にレベルアップします。
やりかた
レベル1と同様に動作をゆっくりとして動く体と動作に注意を向けて、しっかり体と動作に気づきラベリングしながらします。そして、歩く瞑想のレベル4と同じく「したい、しよう」という意図する心も意識的にラベリングします。
意図する心の現れは、気づけるようになるまでは、その心が現れるはずのタイミングに気づいて、そのタイミングに意識的にピタリと合うように「〇〇したい」とラベリングします。
例 カップを持ち引寄せる
レベル1の説明と同じカップを持って引き寄せる例で説明します。実際にカップを用意して眼の前においてやってみましょう。
動作する瞬間瞬間の手と腕とその動作に細かく細かく気づき、ラベリングしながら、意図する心の起きるはずのタイミングにも気づき、ラべリングを入れながら、カップに手を伸ばし、カップを持ち、カップを引き寄せます。

次は例です。気づきの力が高ければ高いほど、気づき・ラベリングは細かくなります。
- カップを見ていることを気づき「見ている、見ている…」とラベリングします。カップの詳細を見るのではなくカップを見ている意識に気づき・ラベリングします。
- カップを引き寄せたい心に気づいたら「引き寄せたい」「持ちたい」等とラベリング。気づけない場合は、次の手を伸ばす前にそのようにラベリングします。
- カップに手を伸ばすとき、伸ばす手と腕に注意を向け、伸ばしはじめる直前にピタリと合わせて「手を伸ばしたい」とラベリング、伸ばしはじめたら気づき「伸ばしている」とラベリング、伸ばしている間、手と腕、動作に細かく細かく気づき「伸ばしている、伸ばしている…」とラベリングをします。
- 手がカップの取っ手に触れたら触れていると気づき「触れている、触れている…」とラベリングします。
- 手が取っ手を握ろうとしはじめる直前にピタリと合わせて「握りたい」とラベリングし、握っていく間、握る手と腕、動作に細かく細かく気づき「握っている、握っている…」とラベリングしながら握っていきます。
- 手が取っ手を持ちきったら、手が取っ手を持っていることを気づき「持っている、持っている…」とラベリングします。
- カップを持ち上げはじめる直前にピタリと合わせて「持ち上げたい」とラベリング、持ち上げている間、手と腕、動作に細かく細かく気づき「持ち上げている、持ち上げている…」とラベリングしながら持ち上げます。
- カップを引き寄せはじめる直前にピタリと合わせて「引寄せたい」とラベリング、手と腕、動作に細かく細かく気づき「引寄せている、引寄せている…」とラベリングしながら引き寄せます。
レベル2でも意図的にしっかり見ようとか、感覚を感じようということはしません。
また、している動作に関わる以外の心身の現象、思考や記憶や想像、感情や感覚、心の状態が現れても、そちらへの気づきは坐る瞑想のように入念にはしません。
例えば、カップが冷たい、軽い・重いなどの感覚が現れたら、現れた瞬間に気づき「冷たい」等や「感じている」と3回ラベリングして、動作への気づき・ラベリングに戻ります。
動作に関わること以外に心がさまよったときは、さまよったとだけ気づき、動作への気づき・ラベリングを続けます。