【動画による講義】
【文字による講義】
日常の基礎、瞑想の土台をスタートして、呼吸の基礎の訓練、腹式呼吸の練習が十分にできたら、瞑想の取組みをはじめます。まず、この講義で瞑想の取組み全般で気をつけることを学んでおきます。
3種の取組みのタイミング
瞑想の取組みのタイミングは大きくわけると3種類があります。
瞑想をするために毎日特別に時間をつくって取組む場合、日常生活の中で随時取組む場合、日常生活に活かす場合です。どれも大切です。
世間ではなんでも簡単・即席が受けがよいことから瞑想も特別に時間をつくってしなくても良いと宣伝されているのを見かけますが、それは瞑想を理解していない意見だと言えます。
毎日、特別に時間をつくり取組む
坐る瞑想や歩く瞑想を毎日、特別に時間をつくってします。なぜ特別に時間をつくり瞑想するのか。普段の日常生活内での時間や体験では瞑想の力をつけるためには足りないからです。
特別に瞑想の時間をつくり取組むことで、長めの時間の取組みができ、普段とは違う体験もあり、それによって普段の日常生活内ではつけられない力、技術、習性をつけることができます。
この力、技術、習性は日常生活に活かす力・技術ともなります。
どんどん日常生活でも取組む
日常生活で瞑想として取組むのは2パターンあります。
まず、坐る瞑想や歩く瞑想などを短い時間でもできるときに随時取組みます。例えば、坐る瞑想なら、通勤の往復時の電車などでシートに坐っているときに取組めます。日常生活の中でできるときにどんどん取組むことは、全体的な取組み量を増やすことになります。
そして、日常の動作の気づきや食事の瞑想など日常生活の中で取組む瞑想があります。これらも瞑想による貴重な力、技術、習性がつく瞑想ですので、積極的に取組むようにします。
どんどん日常生活に活かす
瞑想の力や技術は日常に役立って意味があるものですから、日常で実際に活かせるようになるために日常で試すようにしながら活かしていくことも大事です。
まず、例えば、ステップ3で日常生活の中で集中したり心を静めたりできる方法などを学べますので、その方法などを日常生活の必要な場面場面で活かします。
そして、特別に時間をつくって取組んだことによってつく力や技術を意識して日常生活の中で活かすことも大事です。
こうして活かすことによって、力や技術、習性はいっそう開発されます。
瞑想は脳を変化させ習性をつくるもの
「瞑想は脳を変化させ習性をつくるもの」のように思って取組みましょう。そうすると、そのためには次が必要だったり効果的です。
継続的・習慣的に取組む
脳の変化、習性は反復により実現します。ですから、瞑想は毎日、継続して取組むことが大事です。たくさん取組むことが効果的です。
瞑想による脳の変化、習性がそれなりに確定するまでは、3日間取組みをさぼると、それまでの取組みが無駄になるとも考えて日々の取組みを続けましょう。
毎日1度は同じルーチンで取組む
生活の中でお決まり時間の取組みをつくります。
標準的なのが朝に目が覚めたらや夜に寝る前です。禅の修行僧堂もミャンマーなどの僧院や瞑想センターなどでも毎日同じ時刻で取組みを繰り返します。
毎日、早朝の取組みをぜひ
毎日の一日の始め、早朝に起床して、すぐに坐禅や瞑想をします。
禅の修行僧堂やミャンマーなどの僧院や瞑想センターなどでは4時半から毎日の最初の取組みが始まります。4時半から無理でも朝一番の取組みはよいです。
何かを見聞きしたり、すると脳は活性化して自動操縦の思考も多くなり、瞑想すると思考が浮かんできやすくなります。ですから朝起きてまだ何もしていないときにすぐに取組むと瞑想はしやすいです。なお特にメールやSNSを見てからなどはしにくくなります。
日常生活中の取組みも習慣のように
日常生活の中で取組む瞑想、日常生活に活かす方法もできるたけ頻繁に、習慣のように取組んだり活用しましょう。
また、坐る瞑想や歩く瞑想などを簡単な取組みかたで短い時間でも良いのでできるときがあったらどんどん取組みましょう。
瞑想に取組む適切な時間の長さ
長い時間することも良く、短い時間することも良いのが答えです。
理由は瞑想の力しだい、心身の状態によるということ。また日常生活の中で短い時間で取組んで効果を得られて瞑想の力を開発できる方法・取組みかたもあるからです。
特別に時間をつくって取組む時
はじめは短い時間からでかまいせん。心や体が不調気味の人はそうした方が良いです。
瞑想をすることを習慣にすることがまず大切ですから、苦にならない時間の長さで朝などの同じパータンで必ず毎日することがまず大切です。
通勤・通学のある日は長時間を取組むことは困難もあるかもしません。その場合もそういう日は短めでかまいません。でも毎日しましょう。
正しいやり方、目的を達成することが大事
いくら長時間しても正しくないやり方をしていたら意味がありません。
正しい適切なやり方は、各ステップでていねいに詳細に説明しています。サポート指導も受けられます。時間の長さより、まずそれをきちんとできることが大事です。
この講座は体系的なプログラムで、各ステップで取組む瞑想法にはそのステップごとにつける力や技術が目的としてあり、その目的を達成することで次のステップの瞑想法をスムーズに効果的にできるようになれます。
長い時間することも大切
短い時間ばかりでは得られることは限られます。短い時間では現れないことが長い時間の取組みだからこそ現れ体験でき変化や効果もあります。
例えば坐る瞑想で10分間しているとならない、現れない心身の現象が長い時間を取組むと現れます。ですから長い時間することも大切です。だんだん長い時間も取組んでみるようにしましょう。
毎日の取組む時間を長くできるときは、毎日の取組みを長くしていって、それが難しい場合は可能な曜日などには長い時間の取組みをするようにしましょう。
超えると得られることがある
瞑想を「もういいや」「もうやめたい」という気持ちで途中でやめてしまうと、それを越えて現れる変化・効果を逃すことになります。そして、そうすることがクセになります。
ですから、例えば今から1時間は坐る瞑想をしようと決めて、その時間はやめることなく必ずするという取組みかたが良いです。
日常生活の中で取組む時
特別に時間をつくって取組む坐る瞑想や歩く瞑想などを随時できるときに取組む場合や、日常の動作の気づきや食事の瞑想など日常生活の中で取組む瞑想は、その時に可能な時間でよいです。できるだけ頻繁にしましょう。
日常生活の中で集中したり心を静めたりなどのために活かす方法も、できるだけ頻繁に活用するようにして、その時に必要な時間だけしましょう。
効果を焦らない
技術のマスター、脳の変化、習性がつくのは短期間で可能なことではありません。瞑想はスポーツなどのトレーニング、訓練と同じです。そう思って焦らずに取組んでいきましょう。
この講座はだんだんと変化、技術のマスター、習性化が実現できるように体系的に知識や瞑想方法が構成されたステップになっていますし、一つずつステップを着実に進んでいけば大丈夫です。サポート指導も受けられますから安心です。
壁がくることもある
うまく進められていると思っていたら、うまくいかなくなる、思うようにできなくなったり、取組む意欲がわかなくなったりするようになる、スランプのような状態になることもあります。
そういうときこそ取組みを放棄せずに、意識的に取組みを続けると、それからすぐにとてもうまくできるようになり、ぐんっと力・技術がついたりします。
また、そうなった場合は一人で抱えずにサポート指導で相談すると取組みかたを工夫して進んでいかれます。
サポート指導を受けることも大事
サポート指導を受けながら受講を進めていくことはひじょうに重要です。この講座はいつでもメールやオンライン通話や面談で個別のサポート指導を受けられますので受けましょう。
私が修行したミャンマーなど本場の修行やトレーニングの場では、週2回や3回、その僧院のトップクラスのサヤドー(長老)が一人一人個別に面談して、取組みのチェックやアドバイスをしてくれたり疑問に答えてくれます。
瞑想の習得、取組みはそのようにサポート指導が必要なものだからです。
瞑想を本当に効果のあるように適切に習得するにはサポート指導を受けることは欠かせません。
瞑想は、やりかたを思い違い、勘違いして取組んでしまうことも多く、また、人それぞれの取組んでみた状況によって調整をして、よりよい取組みかたにしていくことで上達し成果は得られるものです。
ですから、プロによる継続的な指導が必要です。
心身が不調になってきたらすぐ報告
瞑想に取組んでいくと、潜在している記憶や体の具合が表面化してきたりすることなどによって、心身の不調、体に痛みや不快が現れるようになる場合があります。
また、従来もっていた心身の不調が改善されている途上として一時的に悪化したようになる場合もあります。
自己判断で放置すると危険もありますし、乗り越えて、よりいっそうの上達に進むためにも、そうなりはじめたら、すぐに報告してサポート指導を受けましょう。
他の瞑想にも取組んでいたら相談を
この講座にある瞑想法以外の瞑想法にすでに取組んでいる場合、それはしてはいけないわけではありません。ただ両方をする場合はどのように取組むか注意が必要です。
適切な取組みをすると相乗効果で両方のためになりますが、不適切な取組み方をすると両方をダメにしてしまいます。
適切な取組み方は一概にこうだと言えるものではなく、している瞑想と各ステップで取組む瞑想法、そして、その時点でのその人ごとの瞑想をしての状態によって異なるので、それぞれの時点、ステップごとの瞑想法のところでサポート指導で相談してください。