ステップ5

ヴィパッサナー‐ボディスキャン瞑想【C】

このプログラムは、瞑想を活用した日常の中で使える方法を持つことを重視していますが、ボディスキャン瞑想でも持ちましょう。

日常で気軽に取組んで心と体を癒す

気づきの力を開発できて、心と体のリラックスや癒しもできます。朝晩の布団の中でや日常で椅子に座っているときに気軽に取組むようにすることでかまいません。

  1. 静かに腹式呼吸をしながら、前ページのボディスキャン瞑想【B】のように、体全体を心の眼で観る・感じるようにします。
  1. そして、体のどこかに、痛みやカユミやこわばり、動き、圧迫感などの感覚・現象の現れを感じたら、平静に気づきます。感じない間は上記の1を続けます。
  1. 感じた場合は、じっと瞬間瞬間のその現れを平静に「観ている」ようにして気づき続けます。その感覚・現象の変化・動きなどにも気づくようにします。
  • そうしていて体の違う場所に感覚・現象が現れたら、そちらに心の眼を向けて同様にします。複数の現れがある場合は強い感覚・現象のほうの気づくようにします。
  1. 感覚・現象の現れが消えたら1に戻り取組みを続けるか、取組みを終わります。

体に痛みが現れたときの緩和

日常生活で、体をひねったりぶつけたりなどして体に痛みが現れたときや、持病などの痛みが現れたときに痛みを緩和します。

  1. できれば姿勢をよくして坐るとよいですが、姿勢をよくできない状況のときは痛みが現れた状態の姿勢でかまいません。
  1. 目を閉じ痛みへの反応や判断はしないようにして、静かに、できれば深めの呼吸をしながら、痛みの現れている部位に心の眼を向け、痛みの現れの瞬間瞬間を平静に平静に観るようにして気づき続けます。
  • 強い痛みの場合には、痛みの現れ気づき続けながら「痛み、痛み」または「平静心、平静心」と心の中で唱えてもよいです。
  1. 痛みが消えたら、または薄れたら、全身を感じるようにして深めに呼吸を静かに幾度かして、全身の力を抜きリラックスします。
  1. 静かに目を開けて終わります。

ストレスを抱えているとき

日常生活で、何かについて、繰り返しマイナスの思い・感情になることが続いているなど、何かにストレスを抱えていると思えるようなときは、次のようにします。

  1. 体に力は入れないようにして姿勢をよくして、目は閉じます。
  1. アーナパーナの基本を少しします。
  1. マイナスの思い・感情やストレスになっていると思うことや相手のことを、しばらく思い浮かべます。心の中で文にして言ってみてもよいです。例えば「仕事がうまく進まない」「〇△さんとの人間関係」というように。
  1. ボディスキャン瞑想3のように体に気づきはじめ、痛みなどの違和感のある体の部位をみつけます。または体全体の緊張でもよいです。
  1. みつけた体の違和感や緊張に心の眼を向け、静かに呼吸をしながら平静にそれに気づき観つづけます。
  1. 違和感や緊張が消えたら、または薄れたら、深めに呼吸を静かにして、全身の力を抜きリラックスします。
  1. しばらくリラックスしている状態を味わって、静かに目を開けて終わります。