私たちは、毎日さまざまな感情を体験しています。でも、「本当はどう感じていたか」を自分でも気づいていないことが、意外と多いのです。
感情に気づけなければ、整えることも、伝えることもできません。このセッションでは、感情を「感じる力」=内面の感性を磨くための視点と練習を行います。
なぜ「気づき」が大切なのか?
- 怒りを爆発させた、でも実は「悲しみ」「寂しさ」があった
- 不安を感じたとき、そこには「失敗したくない」という願いがあった
- 喜びを感じたのに、スルーしてしまい「幸福感を受けとり損ねた」
これらはすべて、「本当の感情に気づかず流れてしまった状態」です。気づくことは、自分が「自分の感情の主人、心の主人」になる第一歩です。
感情に気づくための3つの視点
1 「体の反応」に意識を向ける
- 胸のつかえ・肩の力・胃の重さ・涙・震えなど
- 体は、感情を先に感じています。
2 「思考の背景」に注目する
- 「どうせ私なんて」「なんであんなこと言ったんだろう」などの独り言には、感情が潜んでいます。
3 「行動の変化」から逆算する
- 口数が減った/人と会いたくない/やけ食い/笑顔が増えた = 心の中に動きがあるサイン
感情は「ラベル」を貼ってはじめて意識化されます。

感情チェック&ラベリング
以下の感情リストを見て、「最近よく感じたもの」にチェックを入れてみてください。
- 怒り系:イライラ/怒り/苛立ち/腹立たしい/むかつく/怒鳴りたい
- 不安系:不安/焦り/心配/落ち着かない/ビクビク/怖い
- 悲しみ系:寂しい/悲しい/切ない/がっかり/虚しい/泣きたい
- 喜び系:嬉しい/満たされている/安心/ほっとした/心地いい/楽しい
- その他:混乱/恥ずかしい/罪悪感/感動/感謝/誇らしい/むなしい
次に、それを感じた場面や理由を具体的に書き出してみましょう。
- どんな状況だったか?
- どんな人が関わっていたか?
- どんな出来事が引き金になったか?
感情を言語化することで、あなた自身の「感情パターン」が見えてきます。
感情には「段階」と「質」がある
たとえば「怒り」とひとくちに言っても、その段階、質はさまざまです。表面の感情の奥には、さまざまな段階、質の感情があります。
- 怒り:失望、期待外れ、寂しさ、無理解への悲しみ
- 不安:自信のなさ、孤独感、失敗の記憶
- 喜び:つながり感、達成感、安心感、承認された感覚
自分の感情に「深さとニュアンス」を与えると、表現も柔らかくなります。

感情に気づくことは、自分の心の本当と、心の変化を大切にすること。
それは、「今の自分はどう感じているか?」という問いを、自分にかけるやさしさです。
このセッションでつちかったった感覚は、
次のセッション以降の「怒り・不安・喜びをどう扱うか」という実践にも、必ず役立ちます。
次回は、「怒り」にフォーカスし、
その破壊力を「壊す力」から「伝える力」へと変える方法を学んでいきます。
参考:「マインドフルネス」について
マインドフルネスという言葉を聞いたことがありますか?
日本では2016年頃からNHKなどが番組で紹介して知られるようになり広まっています。
なんのことなのか、様々な説明がされていますが、正式な意味は「マインドフルネスとは『気づき』」のことです。
「自分の体、心の、今、今に気づく」力と習性がつくことで、いつも「自分の心の主人」でいて生きていられる人になります。
弊社には、いつでも学べるマインドフルネスのWeb講座があります。もし興味があったら、弊社のホームページの紹介ページをご覧ください。(紹介ページ)