― 負の関わりパターンに気づき解放される
ここまでのステップで、あなたは、自分自身の心の奥にある「人生態度」や心を守るための防衛パターン「ラケット感情」に気づき、少しずつ「新しい心の立ち位置」を選び始めてきました。
しかし、人間関係で、私たちはまだ「無意識に」あるパターンに巻き込まれるケースがあります。
なぜかいつも
- 同じようなすれ違いが起きる
- 同じように相手に振り回されて疲弊してしまう
- 同じように期待通りにいかず、傷つくことをくり返す
これらは、単純に、あなたが悪い、相手が悪いということではありません。心に刻まれた「人間関係のシナリオ」のパターンが、無意識に動いている場合があるのです。
「心理ゲーム」という心のシナリオ
交流分析(TA)では、こうした無意識のやり取りのパターンを「心理ゲーム」と呼びます。
心理ゲームとは
相手または自分のもっている心理的要因によって、無意識に苦しい結果になるように繰り返される「負の人との関わりのパターン」
そして、この「心理ゲーム」にははっきりとした構造があり、それに気づけば、自分で抜け出すこともできるのです。
このステップ4で目指すこと
このステップ4では──
- 心理ゲームとは何かを正しく理解し
- 自分が無意識に参加している心理ゲームのパターンに気づき
- ゲームの構造(誘い・応じ・混乱・報酬)を読み解き
- 巻き込まれないための具体的な対処法を身につけ
- 自由で自然な人間関係を育てる力を高めていきます。
ただ理論を知るだけでなく、自分の実際の人間関係の中で活かせる実践力を養うことを、大きな目標にしていきましょう。
心理ゲームを超えて、自分らしいつながりへ
心理ゲームを手放すことは、単に「人間関係のトラブルを減らす」ためだけではありません。
- 本当の気持ちを、もっと素直に伝える
- 相手の心を、もっと深く受けとめる
- お互いに尊重しあいながら、自然体でつながる
そんな、自分らしい自由で温かな関係性を育てるための、大切なステップです。
注意喚起!
心理ゲームは、日常のコミュニケーションで特に注意したいことです。人は、無意識に不快なネガティブな気持ちになることを求めている場合があるのです。それが「心理ゲーム」です。
心が病む大きな原因にもなります
心理ゲームは、日常で身近な関係の人とほど繰り返されるようになりがちです。
夫婦や親子、同級生や同僚等で、もし嫌な感情が残る繰り返しが行われていたら、相手の心理ゲームに巻き込まれているか、自分が心理ゲームをしてしまっている可能性があります。
- 相手の心理ゲームに巻き込まれているケース
- 自分が心理ゲームを仕かけているケース
身近な人と毎日のようにネガティブな感情が残る繰り返しになっていると、とても辛いです。
たまたまの場所・時、相手でも、そのようになる心理ゲームをしていると、ネガティブな人間関係の繰り返しになり、心にもよくありません。
ですから、心理ゲームとは、どういうものかを知り、それに巻き込まれたり、それをしてしまうことが無くなることは、とてもプラスになります。